【感想】HEART GEAR 1巻 人間が滅びた世界で唯一の人間の少女の物語
あらすじ
三度目の世界大戦により、人類は一掃され、後には荒れた大地と文明の残骸だけが残った。それから200年――。人間の少女・ルゥは、ギアのゼットと穏やかな日々を送っていた。そんなある日、謎のギア・クロムが現れ、奇妙な3人暮らしが始まる。だが、狂機(インセイン)との遭遇により彼女の生きる道は一変する…!! bookwalker作品紹介より
というお話です。作者はタカキツヨシさんです。
登場人物
ルゥ:荒廃した世界で現在唯一の生き残りの人類。彼女がどうして生き残り、またどこから来たのか等は一切の謎。とにかく現在は唯一の生き残り。
ゼット:ルゥの世話をしてくれていたギア。非戦闘型の学術系。
クロム:第5世代型試験用ギア。ルゥの日課の探索の時に発見され起動された。ルゥを守り続ける事を使命とする。超高性能ギアだが詳細は不明。
感想
ルゥちゃんメガネ可愛いし謎が多くて気になるSF
というわけで、今回紹介するのは現在ジャンプ+で連載中の『HEART GEAR』です!
あるところに、少女とギアが住んでいました
物語は第3次世界大戦から約200年後の世界。戦争の影響で人類は地上から一掃され、残されたのは荒廃した大地と文明の残骸のみ。
そんな世界にあって、なぜか唯一の生き残り人類であるルゥと、ギアと呼ばれるロボっぽい外見のゼットおじさんとが2人?で仲良く過ごしていました。畑耕したりリンゴ取ってきたりでそこそこ楽しそう。
とにかくルゥが可愛い
日課である周辺の探索に出かけたルゥでしたが、その日探索した先で謎の施設を発見します。
かなり大きい
フリーザの宇宙船をゴツゴツにしたようなデザインの謎の施設というか装置。
なんだろうと思って触っていると、なんと突然この装置が起動してしまいます。
起動した装置の中から出てきたのは。
冷蔵庫のオバケ
謎のギア『クロム』でした。自らを第5世代型試験用ギア識別名クロムと名乗ったこのギアは、どうやらまだ『基底プログラム』というのが設定されていないようで全機能が大幅に制御されており、制御を解除するためにその『基底プログラム』というのを設定するようにルゥにお願いしてきます。
しかし、それがなんの事なのかわからないルゥ。とりあえずゼットおじさんの待つ家に連れて帰る事にしました。
基底プログラムとは?
ゼットおじさんによると、基底プログラムというのは、例えばハサミは『物を切る』という目的を持って製造されるわけで、同じようにどんなギアにも例外なく『作られた目的』が存在します。
その『作られた目的』というのを優先的かつ明確に果たすための本能というか衝動のようなもの。
それこそが『基底プログラム』だという事らしいです。
なんのためにうまれて、なにをしてよろこぶ?というやつですね。38年生きてきた今でも答えのわからない話ですけどね。
まぁとにかく。その生きる目的というかその根本的な部分が設定されていない状態のクロムは、言ってみれば魂の存在しない状態なんだそうで。
難しい話
しかし全てのギアに明確に定められている物でもないようで、クロムが自分で決めてもいいらしいです。結構ゆるい。
そんなわけで、自分の生きる目的を探すためにゼットおじさんやルゥと共に暮らす事にしたクロムでした。
日常を生きる
と、いうわけで、ルゥとゼットおじさんと共に生きる事になったクロム。ルゥと一緒に川に洗濯に行き、飛ばされたパンツを追いかけるために川に飛び込み水浸しになったり
ルゥちゃんマジ天使
リンゴを持ってみんなで一緒にピクニックに行ったりしました。
この世界観でメガネ壊れたらどうするのか不思議
人間のルゥ以外は馬鹿でかい丸い冷蔵庫みたいなギアかベ〇マックスみたいなギアしかいませんので絵面的には少し悲しい感じですが、とにかく3人?にとっては平凡で幸せな日常でした。
サイズ感がわからん
しかし、そんな平凡な日常も、長くは続かなかったのです。
侵略者現る
世界から人類が消滅し、取り残された文明たち。その中でAIが暴走してしまったギアを『狂機(インセイン)』というそうなのですが、その狂機化してしまったギアがルゥ達の元に現れます。
怖い
相手は見境なく攻撃してくる戦闘用ギア。一方こちらは非戦闘用の学術用ギアに可愛い少女が1人。このままで命が危ない。荒廃した世界では、可愛いは正義ではないのです。そんなバカな。
しかしここで、ゼットおじさんが『ここは私に任せてルゥは逃げなさい』と。
その言葉を受け、逃げる・・・というか一旦離れてクロムを呼びに行くルゥ。2人一緒にまたゼットおじさんの所に戻ってきましたが、そこに待っていたのは・・・。
無残な姿に
ルゥを逃がすために犠牲となったゼットおじさん。その姿を見たクロムは考えます。
俺は何をすればいいんだ?俺はどうすればいいんだ?
俺は俺は俺は俺は俺は・・・!
クロムもついに犠牲に
インセインに破壊されてしまうクロム。これでもう残されたのは可愛いしか取り柄が無いルゥ。それでは俺は倒せてもギアは・・・。
ところが!
でかいクロムの中から、イケメンのクロムが出てきました。
あーハイハイイケメンイケメン
『ルゥを守り続ける』という事を基底プログラムに設定し、これからのギアとしての人生をルゥを守る事に費やす事を決めたクロム。
さきほどまで脅威であったインセイン化したギアを瞬殺。有り余るイケメン力でイケメン無双です。
旅に出る
破壊されたゼットおじさんの頭部から『コアユニット』という物を取り出したクロム。これが残っていれば、技術者と新しいボディがあればゼットおじさんが再生できるかもしれない!
というわけで、技術者と新しいボディを探す旅に出るルゥとクロム。
というところまでがだいたい1話目の流れ。
続く2話ではルゥが以前から知り合いだったという『アイザック先生』と『マリーさん』に会うために旅を開始します。
ウチのメイドがウザすぎたりはしない
ルゥの事が大好きすぎるこのメイド型ギアがマリーさん。マリーさんはルゥが好き過ぎるせいでクロムの事が全然信用できません。
給仕用のギアであるお前ではルゥのお供は無理だ。と言い切るクロム。そんな事ないと食い下がるマリー。
そんなに言うなら決闘だよ!実力で証明してみせろよ!というわけで、荒廃した世界で力こそパワーの世界でタイマンをはるギア達。
めちゃくちゃかっこいい
実はただのメイドではなかったマリーさんなのでしたが、それでもやはり戦闘用のクロムには勝てませんでした。この辺の戦闘シーンは凄いかっこいいのでぜひ実際読んでみてください。
あとマリーはセクシー。
マリーとの戦闘で腕を千切られたクロムでしたが、どうやらしばらくくっつけとけば再生するらしいです。そんなバカな。
戦い終わってなんとか和解できたマリーとクロム。技術者の情報も手に入れ、マリーと先生の元を旅立つルゥ&クロム。
ここでもまたもやイケメン無双
無自覚の人たらしは本当にアレですよね本当に。
技術者と出会う
先生に教わった情報を頼りに旅を続け、ついに出会った技術者。1人でロケットを飛ばし続ける彼の名前はキッド。彼もまたギアです。
人間にしか見えない
なぜ彼は1人でロケットを飛ばし続けるのでしょうか?
技術者であるキッドにゼットおじさんのコアを見てもらった結果、どうやらこれは彼の手にも負えない案件のようです。
研究職のような専門性の高いギアにはままある事らしいですが、ゼットおじさんは各種システムからOSに至るまで全てが特注のワンオフ機だったようで、寄せ集めのパーツでは起動せず、どうしても再生したいなら設計データを解析して1からボディの作り直しだそうで。
かと言って何もしないのもアレなんで、コアの中身を一応解析してくれる事になったキッド。解析している間、彼は自分の夢を語ります。どうしてロケットを飛ばし続けるのか?
そんな話を聞いて『私の夢とは?』を考え始めるルゥ。
深いテーマ
コアの解析も終わり、どうやら中身に異常は無さそうだとわかりました。しかし、次の目的地がありません。早くも手詰まりです。
そこで、キッドが教えてくれた『ヘブンランド』の存在。どうやら『ギアによるギアの為の理想国家』らしいのですが、あるいはそこでならゼットおじさんも再生できるかもしれない。
2人はまずはその『ヘブンランド』を目指す事を目標に旅を続ける事にしました。
で。今後旅を続ける中で『ルゥは人間だ』とバレてはマズイ場面もあるだろうと(人間を殺す事が目的のギアもある)キッドがプレゼントをくれました。
あざとい
生体ジャマーをもらいました。効果は見た目が可愛くなる。ではなく、ルゥの生体反応を隠蔽するための装置だそうです。これを付ける限りはルゥは人間だとバレない。らしい。
門番
こうして旅を再開した2人の前に立ちはだかる恐ろしい敵。
超強い
こんな敵勝てるのかよ!というところでだいたい1巻終わりです!
俺はこの手の終末感漂う世界の話が大好きなので、とても注目している作品です。
この記事の中では紹介していませんが、そもそもルゥは何者なのか?とか、クロムは凄い高性能だけど一体何者なの?とか、その手の謎がかなりあって気になるところです。
本当に人類ってルゥだけなの?ヘブンランド何?などなど。
これを書いている時点ではまだ1巻しか発売されていませんが、続きがジャンプ+で読めます。今後深まっていく謎を楽しみにしながら期待して待ちたいと思います。
画像:「HEART GEAR」コミックス1巻から引用
ジャンプ+で読む
アプリ版だとたしか全話初回だけ無料だった・・・。はず。俺はそうだった。WEB版は有料っぽです。
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