スポンサーリンク

【感想】アンデッドアンラック 4巻 VSリップ戦!新しいユニオンのメンバーと裏切り

当ブログはその性質上、どうしてもネタバレを含みます。そんなの嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

あらすじ

11人目の否定者を仲間にするために赴いた先で、“不治(アンリぺア)”リップと戦闘になったアンディ達。ついにタチアナが力を解放し“不治”に立ち向かう! 揃った11人の否定者の前で、新たな課題(クエスト)が発表されたその時、異変が起こり!?

bookwalker作品紹介より

というお話です。作者は戸塚慶文さんです。

登場人物

アンディ:『不死』の否定者。リップの攻撃を受けた風子を助けるためにリップと戦う。

出雲風子:『不運』の否定者。リップの攻撃を受けて治らないキズを負ってしまう。助かるためにはリップを殺すしかない。

リップ:『不治』の否定者。彼によってつけられた傷は治らない。治療するという行為そのものを否定する。イケメン。『否定者狩り』という組織の一員。

タチアナ:『不可触』の否定者。彼女の周りの不可触エリアには誰であろうとも侵入出来ない。能力の悲劇により人生を諦めていたがビリーに助けられた。

不動力:『不動』の否定者。『自分が動いていない間は』見ている者の動きを止める事が出来る。ブレックオークションで売られるところだったのをアンディ達に助けられ、風子を助けるために一緒にリップと戦う。通称スケベタマネギ。

感想

風子の命を守るためにリップと戦うチームユニオン!!

はい!というわけで、今回紹介するのは『アンデッドアンラック』の4巻です!

アニメが終わって寂しいですね。8月1日にアニメの続報が公開されるようなので楽しみにしましょう!

タチアナの能力解放

『否定者狩り』のメンバーであるクリード&ファンと戦っていたタチアナ。

そんなタチアナに『風子が不治に攻撃されたのでこのままだと死ぬ』という連絡が入り、風子を助けるためにその真の力を解放します。

その身を……というよりは、周りの人達を守るために普段は装備しているロボのような『拘束具』のパワーを自らの意志で解放し、周りの物を吹き飛ばします。

タチアナの能力は不可触。自己対象強制型の能力です。その発動されたエリアの中にはどんなものであろうと侵入出来ません。

ロシアで生まれた彼女は、その5歳の誕生日に能力が発現しました。

突如発現したその『不可触』のエリアによって両親は圧死。家もろとも破壊してしまいました。

それから彼女はマフィアに捕まり闇オークションで競売にかけられてしまいます。

そして、そのオークションに殴り込みにやってきたビリーに助けられました。

しかし。

自身の両親をその能力で殺し、この世に1人である彼女は生きる事に未練がありませんでした。

銃で口の中を撃って殺して

タチアナの不可触のエリアは自身の体を中心として全方位に広がっていますが、一部例外があります。その例外が、口を開けている時はその先に穴があく。というもの。

これにより、口を開ければ物を食べる事が出来るのです。

その『口を開ければその場所に穴が開く』を利用して、その穴から銃で頭を撃って殺してくれとタチアナはビリーにお願いします。なんと悲しい。

生きててもいい事なんてないし、なにより……。早くパパとママのところに行ってごめんなさいがしたいの。

そう懇願するタチアナ。

『わかった。じゃあ口を開けて』そう言って、口を開けたタチアナに向かってビリーは……。

ジャーーン!!ロングケーキバーー!!!

ビリタチ最高!ビリタチ最高!!!!

生きる事に絶望した少女のために用意されたケーキバー。口に開いた穴の中を通るそのケーキバーを食べたタチアナは、生きる希望を取り戻したのでした。

ユニオンに加入したタチアナは、ニコの科学力によって今装備しているロボっぽい拘束具を身に付ける事になったのです。

普段はこの拘束具で能力は抑え込まれているが、解放された時はその反動も大きくなる。

過去に両親を殺したその能力の解放。いつかそれを、自分が大切だと想う人達のために使う時がくる。

今がその時なのです!!

能力を自らの意志で解放し、その周囲にある物全てを引き飛ばしアンディ達を助けるタチアナ。ここもいいシーンです。

ちなみに、漫画では当然ですが声がありませんので『タチアナ』という名前の球状のロボの中に入っている人がどんな人なのかはわかりませんでした。ジーナの事を『おばさま』と呼んでいたので、女性かな?しかもこのサイズ感だと少女かな?くらいのイメージはあったんですけどね。

これがアニメになりましてcv釘宮理恵で登場するわけですからその中身の想像は容易。初見で『あぁこの中身は少女なのだな』とわかるようになったのです。くぎゅ。

しかしまぁ、タチアナも殺るか殺られるかの世界で生きたわけですから当然と言えば当然なのですが、こんな少女なのに周囲の人間を潰す事を特になんとも思ってない感じなのが覚悟の量とその悲しい生い立ちを想像してしまいますね。

普通の少女はこんな覚悟を決めていいわけがないですからね。

vsリップ

タチアナの能力解放により、オークションの会場であった船は粉々に。船1隻粉々にするってかなりの広範囲高威力ですね。3巻の時点で暴走しそうになった時は『周囲1kmの避難を推奨します』とありましたので、かなりの強力マップ兵器。

雑に戦地の真ん中にタチアナを放り込んでそこで能力解放するだけでかなりの成果をあげそうです。欠点は何もかも無くなる事。これはやっぱりダメかもしれない。

船が粉々になった事で、リップ達の居場所を探す事に成功したアンディ達。いよいよ直接対決です。

ここでの注目ポイントは、リップのそのイケメンフェイスではなくリップに抱かれているラトラの横乳です。

この横乳エロくないですか?よくないですか?胸の谷間もいいですけど横乳とか下乳もよくないですか?胸の谷間ってのは『見せるための乳』ですが、横乳や下乳は『プライベートな乳』という気がしません?伝わります?この気持ち。

さて。そんなおっぱい談義はさておき。

タチアナの能力で空へと飛び立ち、空中で対峙するアンディ達とリップ達。空中に飛び出したそのままでバトル開始です。

まずは初手チカラ君の『不動』です。

不動の能力は『自分が動いていない間はその視界に入った物の動きを停止させる』というものです。個人的には『自分が動いていない』の定義の難しさに少し悩むところ。心臓は動くので。肺だって血液だって生命維持に必要な体の器官は動いているのですから、完全停止とは。

これちょっと今の話の流れとは関係ないんですけど、ジーナの『不変』の時も思いました。『任意の物をその場に固定する』という能力で、じゃあ何基準の座標に対して固定、不変であるのか?とかちょっと考えてしまう。

本当の意味で固定されているのであれば、地球の自転なりの影響で固定された物が逆に吹っ飛んでいくように見える気がするんですよね。

で、吹っ飛んでいった場合は『何基準の座標に対して固定されたか』がわかれば、世界の中心がどこにあるのかわかるという。ワクワクしませんか?我々が住むこの宇宙の中心が果たしてどこにあるのか?がわかるんですよ。そこには何があるんでしょうか。

まぁこの漫画の能力はそういう話ではないんですけどね。どちらかというとその本人が能力をどう認識しているか?が大事な感じなので。

少し話が横道にズレましたが、戻ってリップ戦。不動の能力で空中で全員を固定しまして、このままだと膠着状態かと思われたところでチカラ君の視界に入っていないアンディの指先を飛ばして攻撃。

リップ達の動きだけを止めて指を飛ばす。でも結局その飛んだ指も視界に入って止まるわけですが、そこで能力を解除し、カーブを描いた指はラトラに命中。

この辺だいぶチカラ君の能力の解釈がガバガバといいますか、微妙に細かいところが気になってしまう。

リップはその体に装備した『アーティファクト』と呼ばれる謎道具で足から謎の刃を飛ばしてきます。

それを不動で止めたり止めなかったりするんですが、止めた状態でもチカラ君は喋ってたりするんですよね。

え?それ動いてない?と思ってしまうのです。

敵の攻撃に対する恐怖で体が震えていると不動の能力は発動しないのに、相手を停止した状態で会話しても能力は解除されません。まぁ会話出来ないとかにすると漫画的な意味では不便でしょうけどね。ちょっと気になる。

どう見ても喋っている

最後はチームアンディの見事な連携でアンディの攻撃がリップの心臓を打ち抜いてアンディ達の勝利となりました。

リップの心臓を打ち抜いた事で不治の能力も解除され、風子のケガも心配なくなった事でこの場での戦闘はアンディ達の勝ち。一件落着となりました。

日常との別れ

リップ達との戦いから1週間後。

アンディと風子はチカラ君が通う学校に、チカラ君を迎えに来ていました。

一応ユニオンの話はしたものの、本当に来るかどうかはチカラ君次第。待ち合わせの場所にもし来なければ、そこでこの話は終わり。無理強いしても結局無駄死にするだけです。そんなにこの世界は甘くない。

チカラ君を待つ2人の前に、意外な人物が現れます。

小さくなったリップ

イケメンがショタ化しました。あざとい!あざといですよ!!!

心臓を貫いて確かに死んだはずのリップがなぜか生きていました。どうやったのかは謎。

そんな謎ショタイケメンを、アンディは見るなりいきなり顔面グーパンで吹っ飛ばしました。マジ蛮族。マジ暴力。

通報ものですね。完全な児童虐待です。警察程度に負けるとは思えませんが。

さて。今回リップが自分を殺したアンディ達になぜ会いに来たのか?というと、なにやらプレゼントを持ってきてくれたようでして。

リップから渡された銃を風子が持つと、脳内に謎の映像が。

謎の黒い巨人の映像が脳内に流れてきました。

どうやらアーティファクトに触れるとこのような映像が流れ込んでくるらしいのですが、この巨人が流れてくるのはかなりのレアのようで。

リップが言うには、どうやらこの大きな黒い何かが『神』のようです。

こんなでかいの殺すの無理だろ?だからそれに世界を破壊されるまでは俺達が天下を獲るのさ!とというリップ。もうすぐ終わるのに短い天下だな?とアンディに煽られましてのこの返答。

リップ達は世界が破壊されたとしても『次』へ行けるようです。果たして『次』とはなんなのか?

そしてそれともう1つ。

彼らの組織の名前は『アンダー』という名前のようです。3か月後。世界はひっくり返り公平になる。

この時点ではそれが何の事なのかはいまいちよくわかりません。

自分達の組織の名前を言って去っていったリップと、それと入れ替わりにやってきたチカラ君。

ここからはチカラ君との話になっていきます。

風子ちゃんが学校にもの凄く憧れているようなので、会話の舞台は校舎の中に移ります。

テンション爆上がりする風子ちゃんが可愛いところですが。ここで真面目な話です。

『世界が終わるって言ってましたけど、いつごろの話なんですか?』

さて。

ここで、少し考えてみましょう。

これが本誌で連載されていたころ結構話題になった話がありまして。触れないでいようかなとも思ったんですがやはり紹介しておきましょう。

罰の追加の日付が合わない問題

ここの会話の流れには違和感があります。実は、ここだけ読むと『世界が滅ぶまでの期間の計算が合わない』問題が発生するのです。

このコマの次のページのアンディのセリフから

『クエストの進行が通常通りで負け続けた場合は4月。次の罰で世界が滅ぶなら1月だな』となるんですが、これは少し計算がおかしいのです。

まず。2巻の時のジュイスと風子のやりとりを思い出してください。

ここにある言葉の中で『3ヶ月に1度挑まずとも罰は増える』とあります。

ペナルティでUMAギャラクシーがこの世界に追加されたのは9月1日。という事は、3ヶ月に1度なら次の罰は12月に増えるはずなのです。なのに、なぜかアンディは1月に滅ぶと言っている。

そして1月の次は4月。ここの間は3ヶ月。このズレは一体なんなのか?どうして9月から1月だけ4ヶ月なのか?

という謎。この辺は『10月が神無月で神がいないのでこの世界には10月が存在しない』とか色々な説があって結構盛り上がったんですよね。

これ今読んでもパっと見た感じ計算合わないんで不思議に思うんですが、これについて考えた結果俺の中ではちゃんとした答えが出ました。

まず、最初の『3ヶ月に1度挑まずとも罰は増える』というジュイスの話。ここについてもうちょっと考えたい。

この会話は、流れ的には風子から『どうしても課題は受けないとダメなんですか?やらないという選択肢はないんですか?』という感じで聞かれてからの、このジュイスの返答に繋がるんです。

なので、ここでジュイスはきっと『もしクエストを完全にリタイアしたらどうなるのか』というつもりで答えたんじゃないのか?と思うんです。

どういう事かというと、12月に次の課題が発表されるわけですが、その時にユニオンが『今回の課題は一切受けません。やる気は1ミリもないので棄権します』とその一切を放棄した場合は12月に罰が追加されたんじゃないかと思うんですよ。

つまり、挑まない場合は3ヶ月に1度罰が増える。と。で、挑むという選択をした場合は課題への挑戦期間が1ヶ月あって、その後に罰が増える。なので1月になる。という感じなんじゃないかなと思うんです。

その次の4月で世界が滅ぶというのは、課題がそもそもラグナロクなのでそこでもう世界は終わり。という意味ですね。

もうちょいわかりやすいように表とか作ろうかと思ったんですがめんどうだったのでやめました。意味わからんと思った人はスルーしても全然大丈夫な話です。

いきなり何言い出したんだコイツはと思われたかもしれませんが、こういう世界の謎について考えるのもまたこの漫画の面白いところなんですよ。というお話でした。

チカラ君の過去

そんなちょっとアレな感じのオタクの話はさておきまして、ここでチカラ君の過去について語られます。

中学1年生の頃。両親と共に買い物に出ていたチカラ君は、横断歩道を渡る途中の両親を先に渡って見ていました。

そこで能力が初めて発動。動けなくなった両親はそこにやってきた居眠り運転のトラックにひかれました。

結果、父は即死。母もその1週間後に亡くなってしまいました。

その後、両親の死が自分の能力が原因だった事に気付き、何度も死のうとしたけど結局死ぬ事はしなかったチカラ君。

自分の子供ですよ。生きて欲しいに……きまってるじゃないですか。

生きる事が少しでも親孝行になるかなと思ってなんとか生き続けてきたチカラ君。そんな中でアンディ達と出会って、自分の能力が誰かの役に立つんだという事を知り、アンディ達と共に行く決心をするチカラ君。

かっこいいですね。俺はこういう元一般人が強くなる展開が大好きです。ダイ大のポップ、GS美神の横島君など。

こうして。これまでの普通の生活にお別れを告げ、アンディ達と共に生きていく事にしたチカラ君。これで彼もユニオンのメンバーとなりました。11席目です。

そして。

新たなクエストの開始です。

それから

ここまでで4巻の半分くらいです。

ここからは……というか、どちらかというと4巻はここからが衝撃の展開なんですけどね。

新しいクエストがオープンされた……と同時にユニオンに裏切り者が出ます。

裏切り者はなんとビリーでした。彼はユニオンのメンバーでありながらアンダーのボスでした。ユニオンが捕らえていたUMAバーンを奪還し、それを使い円卓を奪おうとするビリーとアンダーのメンバー達。

突然のビリーの裏切りに動揺するユニオンのメンバー。ビリーを慕ってしたタチアナの心の葛藤。

ユニオンメンバーの能力総動員でビリーを止めようとする流れはなかなか衝撃の展開でした。

アンディの不死、ジュイスの不正義、トップの不停止をなぜか使うビリー。その能力は謎です。

アン風の能力の活躍でなんとかアポカリプスを奪い返したところで4巻は終わり。

どうしてビリーは裏切ったのか?どうしてユニオンのメンバーの能力をコピー出来るのか!?

たくさんの謎を残しつつ。

5巻へ続く。

画像:「アンデッドアンラック」コミックス4巻より引用

スポンサーリンク