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【感想】ガラスの仮面42巻 速水と紫織の婚約を目撃。取り乱してなんにも出来なくなるマヤと、それを慰める桜小路君(やさしい)

2024年3月3日

当ブログはその性質上、どうしてもネタバレを含みます。そんなの嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

あらすじ

マヤは真澄の婚約を目の当たりにし、大きく傷つき、稽古もおぼつかなくなる。心乱れるマヤ。亜弓もまた「紅天女」の気持ちがつかめず、役作りに集中するため家を出ることに。

bookwalker作品紹介より

というお話です。作者は美内すずえさんです。

登場人物

北島マヤ:速水と運命の人だったりじゃなかったりする。恋わずらいすぎて演技に集中出来なくなる。

速水真澄:マヤと魂の片割れがどうこう言っててもいまいち態度がハッキリしない。それが原因でどんどんめんどうな事になっていく

桜小路優:やさしい

感想

恋愛が軸になりすぎて演技が出来なくなっていく

はい!というわけで今回紹介するのは『ガラスの仮面』の42巻です!

さて。これは俺の個人的な好みの話ですが、このガラスの仮面は面白いです。面白いですがこの辺からの展開が俺はあまり好きではありません。

もしかするとこのブログがガラスの仮面初見という人もいるかもしれないのであまり詳細を語らないようにしようとは思いますが、この辺から微妙に引き延ばし感が出てきます。

これまで演劇を中心に狂気の人々を描いてきたこの作品が、恋愛というもう1つの柱が登場した事により少し雰囲気が変わってきます。

まぁその辺はこれから少しずつ語っていく事にしましょう。

真澄の婚約発表

あれだけ雰囲気を盛り上げておいて、義父の指示には逆らえなかったのか紫織との婚約発表をする真澄。

当然ですがマヤからすればなんだそれどういう事だよ!という感じ。

『僕の未来の花嫁』と紹介される紫織。

『速水もあなたに期待していますのよ』と、すでにもう妻気取り。

なんだかなぁ。ここから、なんやかんやで何度もくっついたり離れたりする関係が始まります。

背景にある大人の事情を知らないマヤの前で、イチャイチャする速水と紫織。『速水と紫織は紅天女の恋』とか言われてブチキレて会場を去るマヤ。そらそうよ。

紅梅の谷であれだけ盛り上がった気持ちはどこへやら。2人始まったかと思われた愛の道は0に戻りました。心折られ傷つけられたマヤはすっかり傷心モードに。

結局また大人に振り回されて可哀想の極みですね。

紅天女の試演のチーム発表

そんなハートブロークンなマヤの気持ちとは関係なく、世界は回っていきます。

いよいよ紅天女の試演のチームが発表されました!

ズラズラズラーっと色々な人の名前が書いてありますが、今のところは阿古谷の役がマヤと亜弓。一真の役が桜小路君と赤目っていうオッサン。くらいの事だけ覚えておけば大丈夫です。

まぁ読者的には何回も聞いてきた話はありますが。

どうやら、この中から本公演のメンバーを決めるようですが、チームの枠は関係ないようです。

とはいえ。メタい読み方になりますが、このメンバーの中から『一真 赤目慶』という事になる可能性は限りなく0に近いので、やはり注目は阿古谷役が誰になるか?という事でしょうか。

チーム発表のあとは、意味があるのかないのかよくわからない封筒での順番決めがありまして、先行が黒沼チーム。後攻が小野寺チームとなりました。

チームメンバー。その監督。そして順番が決まりました。次はいよいよ試演の会場です!

会場の名は『シアターX』です!

……なんか、取り壊された駅の跡地を使うらしいです。廃墟?

というわけで、その目的は不明ですが謎の廃墟で紅天女の試演をする事になりました。危険が危ない感じの場所ですね。

さて。

色々決まりましたので、それでは試演に向けての全体での練習が開始されました。

我らがマヤも、当然自分の最大の夢に向けて全力で努力を……。

全然集中出来てない

セリフこそ一度見た月影先生の舞台で全部覚えているものの、そこに一切の魂がこもっていません。

なんの気持ちも入っていない上滑りしたセリフ。頭の中は速水の事でいっぱい。

さらには、なんと練習中に泣き出してしまいます。どうにもなりません。全然ダメです。

一方の亜弓は。

試演とはいえあの憧れの紅天女を演じる事が出来るという事に大はしゃぎ。

部屋の内装から食生活に至るまで、全てを限りなく阿古谷に近づける生活を始めます。

これから始まる阿古谷としての生活。紅天女を演じるという事への喜び。そこにはなんの迷いもありません。マヤとの差よ。

そして再び舞台はマヤに戻ります。

稽古中に泣き始めてしまったマヤは黒沼に顔を殴られます。

顔を洗ってこい!!!

という事で、顔を洗って気持ちも新たに稽古に……。

集中出来ません。結局戻ってもまた速水の事を考えてグズグズとするばかり。相手役の桜小路君も『あんまり一真らしくない』と周りの人に言われてしまう始末。

そんなちぐはぐな2人が挑むラブシンーン。抱き合う場面で一真に抱きしめられた阿古谷は……。

なんと一真を拒絶。

これには黒沼も激怒。ホント何やってんだマジで。

全然集中出来ていないマヤを翌日謹慎にしましてこの場はお開きとなりました。

黒沼はマヤの不調の原因が失恋だと見抜いたようですが、それに対して桜小路君は動揺。

失恋……!いったい誰に……?

どうにも空回るチーム黒沼。

そして。

なんとこの漫画にもついに携帯が登場しました。どういう時空かわかりませんが時代も進んだという事でしょうか。

桜小路君と

すっかりふさぎ込んでしまったマヤを心配して、桜小路君がマヤを外に連れ出してくれました。

2人で遊園地デートのスタートです!

桜小路君が運転するバイクの後ろに乗って遊園地へ。

ジェットコースター、バイキング、急流すべり。いわゆる絶叫マシーンに乗ってはしゃいだ後はランチタイムでフランクフルトなどをたくさん食べました。

その後は2人で仲良くメリーゴーランドに。

やさしい……。桜小路くん……。いいひと……。

というわけでね。ここに至ってもまだ全然脈は無さそうです。一生『いいひと』カテゴリのままなのでしょうか。

その後は観覧車にも乗りました。

観覧車の中で爆発したマヤの感情を受け止める桜小路くん。なるほどこれはなかなか悪くない展開ではないでしょうか!

それから、2人でアイスを買ってお揃いのイルカのペンダントを買い、いよいよカップルみたいになってきた2人ですが、そこで偶然桜小路君の従弟という葉子さんというお姉さんと出会います。

マヤと桜小路君はその葉子さんのアトリエに遊びに行く事に。

そこで、2人一緒にご飯を作ってワインを開けて。葉子さんとマヤと桜小路君の3人でちょっとしたパーティーに。

その時にワインを飲み過ぎたマヤは眠ってしまいます。次に目が覚めたのは深夜の2時30分。マヤは本日はお泊りという事になりました。ドキドキですね。

マヤがふと外を見ると、テラスでたそがれている桜小路君を発見しました。そのまま2人で夜のテラスで今日の感想などを話てみたり。なかなかいい雰囲気。

しかし。

買ってもらったペアペンダントを返すと言い出すマヤ。

『舞さんに悪いもの』というのがマヤの主張です。なるほど。それは一理あるかもしれない。

そして。それを受けて、舞との事を否定も肯定もしない桜小路。何やってんだお前。

ここで『舞より君の事が好きだ』とでも言えばまだ恰好もつくのに、それを当たり障りの無い形で流す。悪手ですねぇ。どうもこの世界の男はハッキリと気持ちを言わない傾向がある。そして、それがどんどん事態を悪化させていく。

そんなハッキリしない優柔不断な桜小路君が、一生懸命に一真がどうだとか魂の片割れだとかマヤに熱く語ります。

いや。だからお前舞はどうすんだよ。そこをどうにかしない限り絶対にマヤの心には響かないだろ。

そんな桜小路君の話を聞いて『阿古谷と一真として』の立ち位置を思い出すマヤ。

ビックリするほど脈無し

桜小路君がどうとかそういう話ではなく、求めるべきは『舞台のうえの魂のかたわれなのに』というところに落ち着いてこの夜は何事も無く終わりました。

桜小路君可哀想……でもない。ハッキリしない桜小路君も悪い。結局傷つきたくないだけではないのか。

それから

ここまでで42巻の半分くらいです。

ここからは、とりあえずはなんとか平静さを取り戻したかのように見えるマヤでしたが、今度は桜小路君との仲でなんかちょっとフワフワと。

桜小路君と速水が2人でちょっと話合う機会もあり、その場で少し自分の本心を桜小路君に漏らしてみたりもする速水。

いや、まぁわかるんだよ気持ちは。そら本心はマヤを好きなんだよ。それはわかる。でも、紫織の事もどうにも出来ないので……。うん。まぁ、わかるんだけども……。

そして、再びのマヤと桜小路君とのデートが始まります。

前回のデートはなし崩しというか不意打ちでしたが、今回は結構ちゃんと申し込んでのデート。いよいよ桜小路君の逆転劇が始まる……。

桜小路くんやさしい……。いつだってやさしい……。

そんな2人のデートの場所に、偶然居合わせた速水&紫織。

2人のデートの様子を見た速水が。

なんとマヤに紫のバラを贈ります。

何やってんねんホンマ。

読んでていぃぃぃぃ!!!!!ってなります。この感情はトキメキではない。

そこから、マヤがちょっとした(下手したら死んでた)事故に巻き込まれましたがなんとか桜小路君が助けてくれました。助けてくれた桜小路君に抱かれながら速水の事を考えるマヤ。なんなんだホント。しっかりしてくれよ。

こんなにやさしい桜小路君

恋愛でフワフワしまくるマヤ陣営に比べて、ひたすら真面目に努力している亜弓がもう逆に可哀想になります。永遠のライバルはだいぶしょうもない事になってんぞ。と。

恋愛するなっていうわけじゃないんですけどね。複雑な気持ち。

43巻へ続く

画像:「ガラスの仮面」コミックス42巻より引用

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