【感想】蜘蛛ですが、なにか? 1巻 JKが異世界転生してなんと蜘蛛に!初ご飯が兄弟
あらすじ
女子高生だった私が目覚めると…何故か異世界で「蜘蛛」に転生していた! 種族底辺の蜘蛛として迷い込んだ先は毒ガエル・大蛇・果ては龍も跋扈する最悪ダンジョン!?メンタル最強女子が生き抜く迷宮生存戦略!! bookwalker作品紹介より
というお話です。作者 かかし朝浩さん 原作 馬場 翁さんです。
登場人物?
蜘蛛子:というか、正式な名前ってないです。教室で授業をうけていたはずの女子高生が、謎の現象により異世界のダンジョンに転生。蜘蛛として生まれ変わりました。周りにまったく味方はいないし蜘蛛だしダンジョンは広大だし。果たして生きていけるのか!サバイバル!
感想
見た目はともかく心はJKなのに虫とかカエル食って生きる(グロではない)
小説家になろう内で原作の小説が好評連載中で、いずれアニメ化される(たぶん)作品です。俺この作品好きなんですよね。
内容としては、授業を受けていた女子高生が謎の現象をきっかけに蜘蛛として異世界のダンジョンに転生。1匹で強く生きていく。という感じです。
まず物語は教室から始まりますが、ここは一瞬で終わる導入です。教室で『何か』が起き、激痛に襲われ意識が無くなり、次に目覚めた時には何かの中に閉じ込められていた。
殻っぽい何かを内側から破り、ようやく脱出したその先に見た光景とは。
控えめに言って地獄
目覚めたそこで見たのは、人間と同じくらい大きい蜘蛛の大群!超怖い!自分の目の前でどんどん卵から孵っていく巨大蜘蛛。
しかし。
自分の手?を見ると、なんと自分も蜘蛛でした!
これは流行の転生か?それにしても蜘蛛って。と悩む主人公ですが、まぁそれはそれ。とりあえず生きていかないと。この主人公(以下蜘蛛子)は切り替えが早いので優秀です。
一緒に生まれたであろう兄弟が、なにやらごそごそ食べているのでちょっと気になって見てみた蜘蛛子。
今日のメニューはなんでしょう?
兄弟でした
俺の知ってる異世界転生はもうちょっとハードルの低い作品が多いですよ。なんでいきなり兄弟が共食いしてるところから始まるのか。ハードすぎる。
とにかくここにいては食べられてしまう!とりあえず逃げなくては!
というわけで、蜘蛛の巣(糸ではない)から脱出を計る蜘蛛子。その道中で、どうやら産みの母と感動の対面を果たします。
下の小さいのが蜘蛛子
オカン超でかい。しかも彼女。産んだ我が子をおつまみ感覚でバリバリ食べちゃう感性の持ち主でした。
このままでは自分も食べられてしまう!というわけでとにかくその場から脱出。産みの親や兄弟達と別れ、元JKの蜘蛛がこれから辛く厳しいダンジョン生活へと身を投じていくわけです。
スキルなんかあるよ
とりあえず自分がどうやら蜘蛛に生まれ変わったらしい。という事以外何もわからない状態でスタートした蜘蛛子。この状況に比べたらカズマさんもスバル君もまだ人間だというだけマシかもしれません。
とりあえずのとっかかりも無いもんでどうしたもんかと悩む蜘蛛子。こういう時小説なんかだと『鑑定』とかのスキルがあって色々調べられたりするのに・・・。
と、突然そこに謎の天の声が響きます。
スキルがある
どうやらスキルポイントが100あるそうです。この辺あまり深く考えるとこの手の作品を全否定する事になるので、とにかくスキルポイントが100あるんです。考えるんじゃない。感じろ。
で、その100ポイントでお望みのスキル『鑑定』を取得する蜘蛛子。よしこれで色々調べる事ができる!
さっそく目の前にあった石を鑑定してみる蜘蛛子。
見たらわかる
なんとも愛想の無い結果になりました。他にも『壁』とか。石が石なら壁は材質になってもよさそうなんですけどね。まぁ別にそこは重要じゃないんでいいんですけど。
腹がへった
スキルの残念感はさておき、とにかく生きていかねばならぬ。そして、ちょっとお腹がすいてきた。人間らしき足跡を発見したので、それにそって進んで行く蜘蛛子。
もし人間がこの先にいるのなら、人間が対処出来るレベルのモンスターになら出会わないはず。そして、もし意思疎通が出来るのなら共闘する事だって可能なのでは?
そんな期待を抱いて人間の足跡を追う蜘蛛子。その先に見た光景とは・・・。
変わり果てた姿の兄弟
無残な姿になった兄弟の遺体でした。これはダメだ。人間に出会ったら間違いなく狩られる。
というわけで、とにかく広大なダンジョンを何の手掛かりも助けも無しに1匹で生きていくしかなくなった蜘蛛子。まずは自分の生活スペースを確保する為に蜘蛛の糸を使ってマイホームを作りました。
しかし。
ここまで何も食べてないし、糸を作るのにかなりエネルギーを消耗したようで、このままでは飢えて死んでしまう。
そして傍らには、一応念のため保険で持ってきた蜘蛛の兄弟の遺体が・・・。
食わねば死ぬ。
凄惨な食事風景
蜘蛛から始める異世界生活の初めての食事は血を分けた兄弟でした。しかも蜘蛛。これで内面はJKなのだからなかなかに壮絶です。
でも、この作品の好きな部分でもあるんですが、とにかく蜘蛛子は生きるためならなんでもします。これ凄い大事。弱肉強食の弱の方なのをちゃんとわかったうえで、生きるためにはどうすればいいのか?を考えながら頑張ります。
敵現る
倫理的にどうかはさておき、とりあえず兄弟を食べてお腹がいっぱいになった蜘蛛子。その過程で謎の称号も手に入れたりしますが、それについて深く考えてもしょうがない。
外道魔法とやらもLv1で手に入れたけどそもそも使い方もわからん。
そんな蜘蛛子の家に、なんと侵入者が!入口に張った糸に何者かが引っ掛かったのです。
ついに、異世界生活初めてのバトルが始まる!
罠にかかったのは虹色のカエル
想像するとなかなかにキモイ状況なわけですが、俺がこうしてPCの前でグダグダしている間にも、自然界ではこのような出来事がおこっているのです。
このカエルVS蜘蛛という、壮絶かつ地味な絵面(でもカエルは結構強い)の戦いに勝利する蜘蛛子。
結構なダメージを負いましたが、とにかく。敵を倒したのです。
そして、ここは弱肉強食のダンジョン生活。倒した敵はどうするか?
もちろん。
食べますとも。
生きるためならなんでもする
頑張れ!頑張れ蜘蛛子!と思わず応援したくなる悲しい絵面。この当時は流行ってなかったけど、JKと言えばスイーツ食べてタピオカミルクティー飲んでるのが当たり前なのに、この蜘蛛はカエルとか食べてます。可哀想。頑張れ。
卵を拾った
マイホームの罠にかかった生き物がいたので見に行ってみると、なんとそこには大きな卵を抱えた人間がいました。人間は、糸を取るために自分に火を放ち卵を落として逃走。蜘蛛子の元には卵だけが残りました。
これがなんとも硬くてどうにもならない。さてどうしたものかと色々やってるところに、またしても獲物が罠に。
2匹目のカエル
これもどうにか倒して、またしても実食。お残しはしない主義の蜘蛛子尊い。ヒンナヒンナ。
そしてカエルを倒し食べ終わったところで、蜘蛛子に変化が訪れます!
レベルが上がると脱皮して回復する
なんとレベルが上がったのです!俺たちの人生もこうしてわかりやすく強くなれるともうちょっと楽しいのになぁと思わないでもないですが、とにかくレベルが上がりました。あまり考えるんじゃない。そういうものなのだ。
ここで。レベルアップするとどうなるのか?
- 体力全回復(ケガもなおる)
- ステータス上がる
- スキルポイントもらえる
- スキルの熟練度にボーナス
という事です。これはちょっと面白くなってきぞ!
というわけで、ガンガン獲物を狩り始める蜘蛛子。蜂、トカゲ、得たいの知れないペンギンモドキ。そしてバジリスク。
ここまでの討伐でレベルも5になりました。順風満帆な異世界生活。ちょっとゲームみたいで楽しいし、これはこれでなかなかいい生活なのかもしれない。
そんな風に思い始めていた蜘蛛子ですが、そんな平和も長くは続かないのでした。
人間、襲来
安住の地であるマイホームに、人間がやってきました。前に卵を持っていた人間が蜘蛛子を退治にきたのです。
炎で焼き払われるマイホーム。
まったく何も出来ないまま、とにかく全力で逃げるしかなかった蜘蛛子。
この『逃げるしか選択肢がなかった』という事で誇りを傷つけられた蜘蛛子は、変わる事を決意します。
強くならねばならない。
俺はこのシーンが大好きでして。だいたいこの手の話だと、強敵から無事逃げられた事を喜ぶ展開になりそうなもんなのですが、蜘蛛子はちょっと違うのです。
逃げるしかなかった。という部分に誇りを傷つけられ、そんな弱かった自分が許せなくなりそうで、これ以上自分の誇りを傷つけられないために、自分を譲らないために強くなると決意するのです。かっこいい。矜持を感じます。
生きるプライド
これによって、今までいわゆる『待ち』の姿勢で狩りをしていたのを『攻め』の姿勢で生きていく事にします。まぁマイホーム無くなったから選ぶ余地は無かったのですが。
そしてバジリスク、さらには巨大ヘビと戦う蜘蛛子。
ヘビ超でかい
かなりピンチになったものの、なんとかヘビを倒した蜘蛛子。かなりの強敵だったので、倒した後にポンポンとレベルも上がりました。
これでかなり強く・・・。
とそこで、またしても蜘蛛子に変化が訪れます。
おや?くもこのようすが
進化先も2種類の中から選ぶという、まさにゲーム!楽しそう!
命がけの弱肉強食ダンジョン生活!蜘蛛子の未来はどうなるのか!
という感じの1巻です。あまりリアルに考えると、昆虫食的な描写があったりするわけなので苦手な人は苦手かもしれませんが、そこは本題ではないのでサっと流すといいと思います。
ずっと昆虫食べてるわけでもないし。
冒頭でもちょっと触れましたが、この作品はいわゆる『なろう』が原作です。原作は漫画に比べてまだまだ長いので結構読み応えがあります。
正直な感想としては、なろう版は中盤の結構長い間中だるみというか、ちょっと独特の世界についていけなくなる部分があったりするんですが(個人の感想です)そこを超えるとまた面白くなってきます。
漫画版ではその辺りをどう乗り越えていくのか楽しみです。
ちなみに、アニメ化計画が進行しているらしいのですが、アニメの方は原作側の絵が基準のようです。漫画とはまた違った蜘蛛子が見られるので楽しみです。
画像:「蜘蛛ですが、なにか?」コミックス1巻より引用
WEB版を読む
今のところ(2019年8月)全話無料で読めます。やったぜ!
なろう版を読む
結構長いので覚悟を決めて読んでください。
おまけ
計画進行中!というだけで具体的にはまだ無いのですが、結構動いてるし面白そう。これを見る限り結構先に進む感じがあるのですがどうなるんでしょうか。楽しみです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません