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【感想】TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには 11巻 ナターシャ様に下剋上!ついにマルコフとの戦いが始まる!

当ブログはその性質上、どうしてもネタバレを含みます。そんなの嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

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あらすじ

「最強」を求める全ての格闘家・闘技者が辿り着く男。
その名はTSUYOSHI――。
『最強の男』を手に入れるため、ついに大国ロシアは実力行使に出る!
東京・立川の地に集結するロシア最強の男たち!
果たしてツヨシはどう動くのか!?
そして最強の兵器『ツヨシホイホイ』の正体とは!?
新展開『皆殺し編』ついに始動!
ここに、本当の恐怖がある…。

bookwalker作品紹介より

というお話です。作者は丸山恭右さんです。これ今気付いたんですけどこのあらすじめちゃくちゃ適当なんですよね。ツヨシホイホイの話は10巻ですからね。立川の地に集合するロシア最強の男達っていつの話してんだそれ。いい加減すぎる。

登場人物

川端強:今作最強の男。ここまで色々我慢してきたがついに限界を迎えた。やはりツヨシが戦う巻は面白い。

夢丘照:今作のヒロイン。元・豚であり現・豚。巻き込まれてロシア行きの船に乗せられる。ここから彼の運命は大きく狂いだしていく。

マルコフ:チームロシア最強の男。この巻でついにツヨシと直接対決する事になる。

感想

ついにツヨシ逆襲の時!!恐怖メガネ男が船内で人間狩り!!!

はい!というわけで今回紹介するのは『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』の11巻です!

最近運動を始めました。50mくらい走ったらめちゃくちゃ疲れました。

復讐鬼ツヨシついに立つ

個人的にこの巻大好きなんですよね。これまでの展開がツヨシ目線で読むと結構フラストレーション溜まるしあまりに理不尽なので、それを一気に解消していく流れが最高です。

拘束されていたツヨシがその拘束を外し脱走。ロシア行きの船内をさまよい始めます。脱走したツヨシを再び捕らえるために動き始めるチームロシア。

さて。ロシアの下っ端兵隊4人がさっそくツヨシを見つけます。パっと見ヒョロガリのメガネなので、それを舐めてかかるロシア兵。

ツヨシに向かって手を差し出しますが、それを取られ手首と肘の骨をバキバキに折られます。

1回だけボキ!とかじゃないですからね。メキバキッバキッメキボキ!!ですからね。

ここだけ見るとなんか別にそんなエグくなくない?という気もしますが、実際ちょっと真似してみるとなんとなくこの辺から一気に折れていきそうな感触がある。

ここからさらに支点のヒジまで折りまして、モブ兵士の悲鳴と共に復讐劇のスタートです。

とりあえず今の現状を把握していないツヨシは情報が欲しい。どうやらここが『船内』であるという事を把握します。そして、さらに兵士を処していきます。

久しぶりの金的の悪魔

これがマリオなら1upしてる勢いで金玉を踏んでいきます。いい音がする楽器。

最初4人いた兵士ですが、1人は腕がバキボキに。さらに2人は金玉をバスドラムのごとく踏まれまくりました。絶叫8ビート。

残る兵士は1人。初見では舐めていたわけですが流石にここに来て今目の前にいる男は悪魔であるという事を理解しました。

恐怖に震える兵士はついに発砲。しかしツヨシはこれを『撃たれてなお回避』します。撃つ前にじゃないですよ。撃たれてそれを回避しました。

蹴りで拳銃を飛ばし、これには悪魔もブチギレです。

修羅の門で見た

ツヨシ流菩薩掌が炸裂。これをくらい兵士は目、鼻、口から出血し気絶。……いや、死んだか?

さきほど蹴り飛ばした拳銃を奪い、さらに船内を徘徊します。

この様子を監視カメラで見ていたチームロシア。流石にこれはモブの手に余るという事でついに本隊が動き出します。

そして、なぜかチームロシアと一緒にいる照。

大会で負傷した体を病院で診てもらおうとしていただけなのに、なぜかチームロシアの一員になっていました。

一方のツヨシは監視カメラの死角を上手く移動するようになり、その行方を見失ったチームロシアは二手に別れて行動する事に。

マルコフ&ロジェンコ(ガイルみたいな奴)と、照&ミゲロ(慎重な奴)の2チームになりました。

ツヨシの存在が怖くて怖くてたまらない照。ミゲロと2人で船内を見て回ります。

が。しばらく見回ってもツヨシは発見出来ません。もしかして海にでも飛び込んだか?と余裕のミゲロが、とりあえずみんなと合流するかと照に話しかけたその矢先。

ガクブル震える照。

その視界の先には、復讐に燃える悪魔の姿がありました。

ここマジで怖いので必見です。背後から奇襲を仕掛けるツヨシの顔だけがカラー。

背後からの奇襲でミゲロの胸部を一突き。この一発でミゲロはノックアウト。吹っ飛ばされ正面にいた照に覆いかぶさる形となりました。

今は亡きミゲロの亡骸(死んでない)を抱きかかえ、恐怖に震える照。もはや声を出す事も体を動かす事も出来ません。

スタスタと歩み寄ってくるツヨシ。そして、どうやらツヨシは自分を認知しているようでした。

「あれ……おめぇ?」

声をかけられた照の画太郎バリの絶叫顔がいい味です。

息の根を止めた(止めてない)ミゲロをロープで拘束するツヨシ。しかしこれが思ったよりめんどくさい作業のようで、途中でキレ始めます。

いいわけ……ある……のか?

イライラしたツヨシは先程奪った拳銃でミゲロにトドメを刺そうと言い出します。

いやいやいや!いくらなんでもそれは……と、思ったんですが、よく考えたらいきなり自分の家にトラップ仕掛けたうえに超強力な睡眠薬打って拉致して今はロシア行きの船内。

ここまでされたらまぁ拳銃でキルしても許されるような気もしないでもない。

そもそも存在そのものが非合法だらけなので、今さら1人2人処したところで表沙汰になるわけもなし。

しかしこれを思いとどまり仕方ないので両足の骨を折っておきました。

やった事から考えたらこれで済んだ事を感謝するべき。

とりあえずミゲロを再起不能にしまして、残った照に事情を説明させます。

照の話によると、現在この船は新潟を出発したばかりで目的地はロシアのウラジオストク。出国手続き的なやつは超法規的措置とかなんとかで全部すっ飛ばして目指せロシア。

これを聞いてさらにブチ切れのボルテージが上がるツヨシ。

拳銃撃って照を脅して船長の元へと案内させます。まぁキレるわな。

キレて暴れても十分戦えるだけの実力の持ち主なので余計に怖い。拳銃も怖いがそもそもの格闘の実力が恐ろしい。こう見えて照も星崎と並んで日本の学生空手家の中では5本の指に入るレベルの実力の持ち主だったはずなのに。

船長の元へ向かう道中でツヨシが照に質問します。

『なんでお前らこんな事すんだよ』

え……?なんで……?

これにパっと答えられない照。でもそれはそう。なぜなら彼も巻き込まれただけだから。

この照の態度にイライラし始めたツヨシ。

『あと3秒で答えないなら頸椎折るから』

とかいうめちゃくちゃ怖い脅迫で迫ります。

この質問に対しての照の答えは……。

ナターシャ様が好きだからぁぁぁぁぁ~~~!と号泣絶叫する照。

それを見て何言ってんだこいつ?という反応のツヨシ。それはそう。

そして、ついに船長室に辿り着きます。

ナターシャ様

船長室には船長とナターシャがいました。今まさに情けない男が話題に出したナターシャ様。

ナターシャはやった事がやった事ですから、本来問答無用でヘッドショットくらっても文句言えない立場なわけですが、ここでツヨシをなんとか丸め込もうとしてきます。

画力で殴ってくる

ん、ん~~?ま、まぁ?ナターシャさんがそう言うなら仕方ないかなぁ……?

全てはツヨシと一緒にいたくてやった事。私は何か間違ってましたか……?と熱弁するナターシャ。

ここでのナターシャの演技に祖国の栄光が。そして自分達の命がかかっているわけですから、その演技にも力が入る。

ここでツヨシを堕とせなければ未来はないのだ。

ツヨシの情に訴えるために『不眠不休で働いていたから』とか言って倒れる演技も見せてみたりもします。これに段々心が揺れていくツヨシ。

もしここにいたのがツヨシ1人なら。たぶんここでまた流されてロシアに行く事になった事でしょう。

しかし。

この場にはツヨシだけはなくもう1人。ナターシャに騙されていた男がいるのです。

流されそうになるツヨシに『あんたは騙されようとしている』とツッコミを入れる照。

それに対して『そんな事気付いてましたよ。コンビニのバイトの時も……』と過去の話を持ち出し始めたツヨシに

違う!そんな過去の話じゃなくて!!今!!現在進行形でだまされてますよあんた!!!!

自分も確かにそうではあったけど今改めてだまされつつあるツヨシの事を客観的に見て、過去の自分に対してドン引きし真実に目覚めた照。

真実に目覚めた照を必死で止めようとするナターシャ。これ以上余計な事を喋るんじゃない。

泣き落としからのビンタの嵐。船長室に響くビンタの音。

以前照はロシアチームと特訓した時に、ナターシャからの痛みを快楽と感じるように調教済みになっており、ナターシャに殴られるたびに照の脳内を駆け巡る快楽。

どうしてこうなった。

ナターシャにビンタされる度に怪しいスイッチが入り、その快楽に流されてしまいそうになる照。

もしかして、俺は結局このご褒美が欲しかっただけなんじゃないか?ナターシャに言い寄られるツヨシに対して嫉妬していただけなんじゃないか?

もっと……!!もっと欲しい………!!!!

快楽の波に流され堕ちそうになる照。

しかし。

その時脳裏のよぎった先程の大会での男達の戦い。

痛みは結局痛みでしかない。それは人によっては長く心を蝕む事もあるけど、その痛みや苦しみから目をそらしてはいけない。それを認めたうえで正面から乗り越える事こそが大切なんだと。

だから、川端さんも乗り越えてください!!負けないでください!!あんたは俺を初めて負かした男だ!!その男が、こんな弱い奴らにいいようにされないでください!!!

照魂の説得と土下座。

熱いシーンですよ。ここ大好きなシーンです。というか照が全般的に好き。ドルオタの豚だった時も、ナターシャに調教された豚になった時も、目が覚めてこれからまた新しい豚になろうとしている照も全部好き。

さすがにこの照の熱い説得を受けてはツヨシも目が覚めます。さっきまで揺れ始めていた心はどこへやら。

『今はあなたが哀れで仕方ないです』とナターシャに吐き捨て船長室を去ろうとします。

私に対して哀れだと言った事を取り消せと激高するナターシャ。ついに本性表したりという感じ。

これを無視し、船長に船を戻せと指示するツヨシ。無視されてなお食い下がるナターシャ。

しかし……。

これを無言でにらんで黙らせます。

このシーンも迫力があって凄いです。ツヨシの中に眠る謎の深淵が垣間見える流れ。このガン飛ばしシーンだけで3ページありますからね。もう最弱コンビニ店員の面影はどこにもありません。

ツヨシの謎の気迫に押され失禁するナターシャ。これで格付けは終了です。

さて。残る敵はあと1人。

船長室から去り、甲板でラスボスであるマルコフと対面です。

ついに、ついにツヨシのバトルが始まります!!

それから

ここまでで11巻の半分くらいです。ここからいよいよマルコフ戦が始まります。

やっぱり最強主人公のバトルは面白い。俺、丸山さんの描く絵の迫力が凄い好きなんですよ。ツヨシは外見ヒョロガリなのでそれが強いとなると当然現実的にはウソなんですが、それを感じさせない画力がある。

ワンパンマンとかでもそうですが、その『実際はそうならないウソ』をいかに信じさせるか納得させるか。これが非常に重要ですよね。

そこがめちゃくちゃ上手い。バトルがかっこいいんですよね。

マルコフは見た目マッチョのパワー系で、対するツヨシは細身なので対峙したら絶対ツヨシが負けそうなのに読んでて『これはマルコフ死んだわ』と思わせてくれる。

そういう意味でこのバトルは本当に好きなんですよ。ここまでのクソみたいな鬱憤が一気に晴れるし。

という事で、甲板でのラスボスバトルとなります。

こういう格闘がメインの漫画では、一部切り取って『ここかっこいい!』っていうのもいいんですがやはり攻防全て流れで読んでほしい。

なので、ぜひ買って読んでほしい場面です。(宣伝)

まず初手ツヨシからの攻撃で戦いは始まります。

これまでは相手の攻撃を受けながら戦っていたマルコフが、ツヨシの怒涛の連撃を全て回避。

これまでツヨシと戦い負けてきた者達は、みんなその外見でツヨシの攻撃力を見誤ってきた。

まずは打撃をもらわない。これがツヨシ攻略の第一歩だ!!

ここからさらなるツヨシ対策として立ち間接からの投げ技を狙いますが……。

これにエグイカウンターを仕掛けるツヨシ。ここもめちゃくちゃカッコいいです。なんだこの化け物絶対勝てる気がしない。

そして次なるマルコフの攻撃は回転技。ニキータに回転技を教えたのはマルコフなので、その師がその技を使えるのも当然。

ツヨシのとんでもない攻撃力を、回転によってそのままツヨシに返す!!

が……!これも通じず。以前の大会の時にニキータの回転を見ていたツヨシはこの技の攻略法を編み出していました。

その見た目とは裏腹に、圧倒的に劣勢になるマルコフ。ツヨシが強すぎる。

マルコフに助っ人が現れたりもしますがこれも通じず。マルコフを終始圧倒し、星崎の得意技であった鉄山靠でマルコフを吹っ飛ばします。

そして。

このままではツヨシに勝てない。追い詰められたマルコフはついにその秘められた最後の力を解放します。

全身を鍛えられたその体を100%全開にするためには心臓のパワーが足りない。それを補うために埋め込まれた人工心臓。それを起動し本気を出すマルコフ。

しかし、そのためには体に過剰な負荷がかかり、このまま逃げ続ければ勝手にマルコフが死ぬだろうと察するツヨシ。

それに対して、だから逃げないでどうか戦って欲しいと願うマルコフ。

この願いに対して、序盤以来の戦う前の決め台詞で応えるツヨシ。

ついに2人の最終決戦が始まります。

本気を出したマルコフの実力は。そしてツヨシは勝てるのか!!

12巻へ続く。

画像:「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」コミックス11巻より引用

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