【感想】アンデッドアンラック 23巻 魂の戦い!ついに能力に目覚めるニコとセクシー召喚獣!(死理取り一覧もあるよ)

あらすじ
絶対理(マスタールール)・獣(ビースト)の猛撃は、風子に“魂”を使うヒントを与えた。一方、獣も真の力を解放! 組織(ユニオン)と獣、勝利を手にするのは!? 同刻、組織基地に絶対理・言語(ランゲージ)が突如襲来。迎え討つニコに仕掛けられたのは死の遊戯『死理取り』!?
bookwalker作品紹介より
というお話です。作者は戸塚慶文さんです。
登場人物

出雲風子:『不運』の否定者。UMAビーストとの戦いの中で魂の感覚を掴む。

ビースト:『上位十理』の第9席。獣を司るってなんだろうか。最初のループの時点で恐竜は世界にいたっぽいので、下位互換な気がしてしょうがない。ベラベラと余計な事をたくさん喋ってしまう。

トップ:『不停止』の否定者。生活が非常に苦しい状況なのをユニオンに放置されていた。可哀想。時期が来たという事でいきなりやってきたユニオンの戦いに巻き込まれる。可哀想。

一心:『不壊』の否定者。トップの家の近くで靴屋を営む(たぶん)。

ランゲージ:『上位十理』の第8席。言語を司る。前回のループでニコに負け、その恨みを晴らすためにニコに戦いを挑む。個人的に好きなキャラ。

ニコ:『不忘』の否定者(予定)。俺の中でアンデラベストバウトと名高い戦いをランゲージと繰り広げる。

イチコ:『不眠』の否定者。自分の想い人のためなら命をかける事が出来る。ニコを魂の世界に導く。

ファン:『不老』の否定者。寝ていたところを召喚された物理最強召喚獣。セクシー。
感想
戦いは新しいステージへ!魂の戦いが始まる!
はい!というわけで、今回紹介するのは『アンデッドアンラック』の23巻です!
先日自分で車のドアで挟んだ指の爪がはがれそうになってきました。見た目のグロさが怖いです。
さて。俺の大好きなエピソードが収録されたお気に入りの巻です!
魂の世界
『世界の最初の理(ルール)は魂(ソウル)!』
ビーストが魂を使って戦っているという事を理解し、今度は自分がその魂の力を使おうとする風子。その瞬間、謎の人物達と出会います。

この不思議な出会いをキッカケに風子は新しい能力の使い方に目覚めます。
これまでは自分の不運を付与した何かを相手に当てて攻撃していましたが、これをキッカケに不運を付与した自分の魂を飛ばして相手に当てて攻撃出来るようになりました。
『魂を切り離す』ってどんな感じですかね?なんかゴッソリ疲れそう。
魂に不運を付与した風子の攻撃を見て『気付いたのか奴らに』と、何かに気付くビースト。これを見て、ついに本気を出してきます。

一心の魂を食べ不壊の能力を手に入れ、さらに形態を進化させ強くなるビースト。
フェーズ3の能力を使って古代生物を生き返らせ風子達を襲わせます。
ところで『獣』ってなんでしょうね?前巻でビーストが『獣の時代を取り戻す!』とかなんとか言ってたんですが、俺の知る限りでは1回目のループでジュイスがジュラ紀に戻った時にはそこに恐竜がいましたので『UMA ダイナソー(恐竜)』は存在したんじゃないかなと思うんですよ。
最初期に追加されたマスタールールが上位十理という話なんですが、ダイナソーの立場はどうなっているのでしょうか。デュエリストになってしまったんでしょうか。
その辺の上下関係はよくわかりませんが、ビーストの影響で不壊の鎧を身にまとった古代生物が風子達に襲い掛かります。
この古代生物から逃げ惑う風子達を見てご満悦のビーストさん。

なんとなく漂う小者感
最近は人間の科学も発達しましたから、獣達にとってはかなり厳しい冬の時代だったのでしょう。人間どもは牛や豚を食べるために利用して増やして殺すなど、獣サイドから見ればかなりの極悪ですからね。無惨様ですら食用にするための人間牧場なんて作ってなかったですよ。たぶん。
さて。そんな長きに渡る鬱憤を晴らすかのように暴れるビーストさんですが、もちろんそう長くは続きません。
この戦いの中の少し前。風子はある気付きを得ていました。

どうやら、否定者は神が選ぶのではなく先代の否定者がその後継を選んでいるようです。
根拠としては、前回のループでシェンからムイちゃんに不真実が移った事。そして不壊が必ず山岡家で継がれている事。
という事は、ボイドの能力もあの爺さんから任意で受け継いだという事ですかね。次は頼んだぞボイド。みたいな。
そうなると前ループでジーナがその不変の能力を継がせた相手が気になりますけどね。あの状況で選ばれた次はどんな人物だったんでしょうか。
そして。先程風子が精神世界で出会った謎の人物達はおそらくはこれまでの不運の能力者達。この先代達は誰かモデルがいるんでしょうかね?個人的には何かの物語の登場人物みたいな感じがします。帽子の人はマッドハッター?みたいな。
否定者の魂の中には歴代の否定者達の魂が眠っている。その魂の中にいる歴代の否定者達と出会う事で、魂の力はより高みへと昇るのです。
自分の魂の中に眠る歴代の一心達と出会い、不壊の力をさらに強化させた一心。その新しい力でトップのスーツを作り、ビーストの不壊を打ち破りました。
ソウルとルナ
とまぁ、ビーストの不壊を突破したわけですが、個人的にはこの辺あんまりピンとこないんですよね。なんか妙にフワフワしてるというか。
風子が魂の中にいる歴代不運と出会ったところはおぉ!!って思ったんですが、ビーストが不壊食って不壊使い始めたり、それを打ち破ったりのところがなんか……。こう……。そんなんありならなんでも出来るやん!と思ってしまうのです。
さて場面は変わり。月面で会話するルナとソウル。今のこの局面の解説回です。
『それにしても魂に気付くの遅すぎない?もう最終ループよ?』となげくソウル。

200年ほど研鑽を積めばそれに気づく事が出来て、その可能性があったのはジュイスとヴィクトルだったのですが2人は初代なので先代がおらず魂の繋がりに気付く事が出来なかった。
そしてついに二代目第1席の風子が現れた事によりその事に気付けた。という事のようです。
しかしまぁこの辺はあまり深く考えると『じゃあ風子以前の不運の否定者はどんな人だったんだよ』とか『過去にもっと強い達人がいたんじゃないか』という気持ちになってしまいます。
101回もループして合計何千億年という時間の流れがあるのに、その最強のメンバーがここ最近で集まるとかよくわかんないですよね。
毎回リメンバーで記憶を引き継いでいけば200年の研鑽の条件はクリア出来そうな気もしますが、リメンバーを発見出来るようになったのは最近のループからなんでしょうかね。わからん。
ちなみに前回のループの中でファンはその存在に気付いていた感じがありました。さすが不老。
ここからは、トップがその身にまとった不壊のスーツの力でバンバンと古代生物を撃破していきます。
まぁ、そこまではわかる。不壊が強いから。
しかし、しかしですよ。その古代生物を倒した後に出てくるビーストの魂とやらをジュリアが回収。彼女はどうやら魂が見えるし触る事が出来るようです。
要領良すぎない?
風子から何かしらのアドバイスがあったわけでもないし、ジュリアに関しては先代とのやりとりがあったわけでもありません。
200年かけてようやくたどり着いた風子の極地に、まさに『見ただけで』辿り着くユニオンのメンバー達。
えぇ……。
ビーストの魂を分け与えた古代生物を倒し、そこから出た魂に不運を付与する事でビーストに戻ろうとする不運が付与された魂でビーストに攻撃するという作戦でビーストを追い詰める風子達。
今日初めて風子と出会ったばかりのトップですら、魂を理解しそれに触れていました。飲み込みが早い。
さて。ここでのソウルとルナの会話でかなり気になる事実が明らかになります。

サンはUMAを。ルナはアーティファクトを作った。でも、この世界での最初のUMAソウルだけは、サンではなくルナが作った。
それはなぜか?ルナは何が目的なのか?
それに対するルナの答えは
『そっちの方が面白いからです』
との事です。それが本心なのか、それとも別の理由があるのか。現時点ではその一切が不明です。
それにしても、俺ずっと気になってるんですけどルナっていつも紅茶?飲んでますよね。このルナが使っているカップってジュイスが使っていたのとお揃いなんですよね。
どこかでジュイスがそれを貰って愛用していたんでしょうか。ジュイスはこれまでに何度もルナに会った事があったと思うんですが、基本的にはルナに対する好感度低いと思うんですけどそんなカップ使うもんでしょうか?クッソ気分悪いと思うんだけど。この辺が謎です。
そして。
ついに倒されるビースト。ここでもソウルが気になる事を言います。
またねビースト。ボクらが勝てばまた会えるから
これは、つまりUMAだけが行く事が出来る『101回目の向こう側』が存在するという事でしょうか?しかも、今倒されたビーストも復活して。
その『102回目の世界』には一体何があるんでしょうか?あらゆるルール、UMAが揃った世界。サンが望んだその世界。
その世界こそが、今我々が住んでいるこの世界なのかもしれません。
上位十理反省会
場面は変わり上位十理の秘密基地であるマスタールーム。
ビーストが負けた。この事について祈ろうとするメンバーでしたがソウルはそれを拒否。

ボク達がするべき事は祈る事じゃない。奴らに勝ち肯定された世界にビーストを迎え入れる事だ。と。
『肯定された世界』とはなんでしょうか?否定者が勝てばそれは『否定された世界』という事になるんでしょうか?
我々が今生きている世界を基準に考えた場合、サンが作ろうとしている世界が正しくて、それを崩そう破壊しようとしている否定者達が悪です。
まぁ『UMA ワーク(仕事)』か『UMA タックス(税金)』あたりを倒してくれたら否定者側を応援してもいい。
果たして本当に風子達は正しい事をしているのでしょうか?実は世界にとって害なのはユニオンの方ではないでしょうか?
『ラグナロク』というのは北欧神話で最後に訪れる戦いですが、その世界をモデルにした『ヴァルキリープロファイル』というゲームがありまして。
そのゲームにおいて『本当に正しいのは誰か』というのが結構重要な要素だったりするんですよね。
いよいよの最終局面で『実は自分達が間違っていた』ってなる流れも見てみたいんですよね。
さて。そんな俺の願望はともかく。
以前シックが戦った時はあんなにユニオンは強くなかった。なぜ負けるんだとブチ切れる上位十理の1人チェンジ。
これに対しソウルは『ボク達UMAは彼らを苦しませる存在であり同時に利用される存在でもある』とし、その中でも特に利用すべき3個のUMAをあげます。

- 物理を越え他者に情報を伝える 魂(ソウル)
- その起点となる 死(デス)
- それを受け取った者が成長する 変化(チェンジ)
この3つ。
魂と死と変化。死と変化はその器がユニオンにいますが、ソウルの器は存在するのでしょうか。魂を否定するとか凄い存在のような気もします。
死がその魂の成長のために必要だというのはなかなか面白いですね。
さて。ここで『ジュイスがどうして100回自分でループし続けたのか』という話をソウルがします。
なぜ他の者に第1席を譲らなかったのか?
それは、不正義で十理達を完封し続け、十理にとって『怖いのは不正義だけ』と思い込ませた。不正義さえ排除出来れば人間は恐れる必要はないと勘違いさせた。
そこの認識の違いが、十理達の対応を遅れさせた原因というわけですね。『人間の可能性』に気付けなかったからビーストは負けた。
しかし。ここからは十理側も認識を改める覚悟です。

この切り替えの速さは素晴らしいですね。
そして、ここから次の戦いへと繋がっていくのです。
次の戦い
さて一方風子達。
魂の感覚を理解した風子は、次にその感覚をユニオンのメンバーにも共有しようと考えました。
しかし、それを阻止するために動く十理達。突然、風子の……というより、世界から『言語』が消え言葉を発する事が出来なくなってしまいます。
言語。それを司る『UMA ランゲージ』の能力によって奪われた言語。
ランゲージの、十理達の標的は『幽体離脱』の能力によって早くから魂を理解していたイチコを殺す事。
そのためにすでにランゲージはユニオンの基地、ニコのラボ内に潜入していました。

よく見るとランゲージの下に謎の椅子人間がいる
ラボ内でのランゲージvsイチコ&ニコの戦いが始まろうとしていました。
そして場面は前回のループに。
前回のループにおいて『不忘』になったニコとランゲージは戦っています。結果はニコの勝利。その報酬によって世界の言語は英語に統一され、それがキッカケでオークションで売られそうになっていたチカラを見つけた。という流れでした。
『次』の世でのリベンジを誓うランゲージでしたがニコは『次』を知りませんでした。ここでのやりとりが前ループのニコに仕込まれたちょっとした伏線になっており、おまけページでもそれに触れられています。
そんな雪辱の敗戦から46億年。ついにランゲージにとって念願のリベンジマッチが!!!!
しかし。
肝心のニコは『不忘』にはなっておらず。これにはランゲージもガッカリです。
46億年想い続けてきましたからね。しかもあの娯楽とか一切無さそうなマスタールームとかいう場所で。みんな普段あそこで何してるんでしょうか。太陽の近くだから電磁波でwifiとか届かなそうだしやる事ないわ。
この、ある意味ループ越しの1つの恋物語が破局。ブチ切れるランゲージ。

言語を司る『生きる語彙力』とも言える存在から放たれるヤンデレワード。なかなか重みがありますね。
これ今気付いたんですけど、このメガネ耳にかける部分がありません。メガネっ子スキーの俺としては許せませんね。メガネは矯正器具でなんぼでして、伊達メガネすら許せません(メガネ過激派)
1万年と2000年前など前座レベルの46億年の想いが叶わないと知ったランゲージは、当然ニコの『不忘』を発現させようとします。
ニコの『不忘』の発動条件。それはイチコの死。ランゲージはその攻撃でイチコの胸を貫きます。
またしても悲劇は繰り返されてしまうのか。前回のループでのニコのその想いの苦しさはもう見たくありません。

できて良かった幽体離脱
いや~!危ない危ない!あやうく死んじゃうとこだった!幽体離脱出来なかったら終わってたわぁ~~~~!!!
せやろか?
言うほど大丈夫じゃないような気がしますが、とにかく大丈夫でよかった。俺もいつかの時に備えて練習しておこうと思います。明晰夢とセットで。
しかし肉体のダメージそのものは深刻なようで、心臓がやられたみたいです。それにしても、心臓を貫かれてもその存在が消えない魂。肉体というのはただの器にすぎないのだなと思い知らされますね。
イチコが死なないとニコが不忘になりませんので、この土俵際での粘りに対して当然納得出来ないランゲージは激おこ。
それに対して、ここまでニコの不忘を発動させていなかったという事は風子の幸せには不忘ではないニコが必要なんだ!だから私は絶対に死なない!と熱い宣言。
というわけで。
ここからランゲージvsニコイチの戦いが始まります!

個人的ベストバウト始まる
とりあえず、この時点で否定者ではないニコが果たしてクエストに参加出来るのかどうかという疑問はさておき。いやマジでどうなんだよその辺。
ちなみに、この段階で前回のバトルで円卓入りしたトップと一心のポイントは剥奪されニコとイチコに譲渡されました。柔軟。
ここから始まる戦いは、題して『死理取り』です。
ルールはこちら。
- 対象となる言語は『全言語』
- 1ターンに1度使用言語は増えていく
- 1度使った言葉は2度と使えない
- 勝敗は日本語ベース。日本語訳した言葉で最後に『ん』がついたら負け
- 互いにイメージした言語を具現化してぶつけあい戦う
という事です。段々と使える言語が増えてくるのは恐ろしいですね。俺なんか日本語も怪しいのに。
さて。ここからの『死理取り』の経過に関しては後でこの巻収録分に関しては詳しくまとめるとして、話の流れを見ていきましょう。
まず先行ランゲージは『しりとり』からの『りゅうせい』です。これによりラボ内に流星を召喚。このイメージで相手を攻撃出来るという戦いです。
『りゅうせい』を受けてニコは『イージス』を選択。

最強の盾(バッタもん)
鶴橋の駅前で買ってきましたこのイージス(嘘)ですが、そこはかとなく怪しい雰囲気を出しながらもなんとか流星の攻撃を防ぎました。
次はニコが先行のターン。追加言語は『英語』です。選んだ言葉は『Aegis』に対しての『Science(科学)』です。やはりここはニコ。科学の信徒です。
『科学』とかなんか妙にふわっとした概念な気はしますけどね。
それを受けてランゲージは『Scirnce(科学)』からの『Eruption(噴火)』です。ニコの足元に現れる噴火口。しかしこれを科学の力で凍結。
いつだって自然は強くて急で理不尽だけど、そんな理不尽を否定するために科学は生まれた。
そして次はランゲージ先攻で『噴火』を受けてアイヌ語で『カムイツム(雷)』です。アイヌ語。俺もちょっと知ってますよ。オソマ。まぁそれではランゲージに勝てませんけど。チタタプならワンチャンあるかもしれない。
それか『カムイリムセ』でナコルルを召喚してもいいですね。
さて。
これを受けましてニコは英語語尾を選択。『Kamuyhum(カムイツム)』からの『Maw(風)』です。
Mawで風……?
なんとなく流れで読んでしまいそうですが、どうやらこれはアイヌ語のようです。あんまり詳しくないので間違っていたら申し訳ない。
雷を風で防げると思うんか?と攻撃してくるランゲージ。これに対してニコは……。
隕石の鉄粉+風+噴火による火気の合わせ技によりあの現象を発生させます。

粉塵爆発キターー!!!!!!
オタク大好き粉塵爆発です!!みなさんの初粉塵爆発はどこからですか?俺は『コータローまかり通る』です(オッサン)
……いや、老人か?
それはともかく。
こうして戦いはいよいよ激化していくのでした。
それから
ここまでで23巻の半分くらいです。ここからはさらに戦いは激しく難しくなっていきます。
豊富過ぎる語彙力を持つランゲージに対して『日本語訳で語尾が【ん】なら負け』という勝ちが不可能に近い。となれば、イメージでの戦いで勝つしかない。
しかし。
『壁』で防御を試みますがこれを『ロンギヌスの槍』で破壊され、さらに『神龍』を召喚され大ピンチに。
そこから『海坊主』で戦うもゆるキャラでは龍に歯が立ちません。
龍に勝ちうる最強の言葉……。
ここで。意外な回答が登場します。

お休み中のセクシーが登場
なんと!『不老』のワードでファンを召喚しました。そして、ここでなんとショーンの10席の座がファンに譲渡されました。地味に円卓メンバーでなくなったショーン。可哀想。
魂を理解し、それを戦いに使用できる最強の物理キャラ。セクシーカンフーの使い手です。
わけもわからず召喚されたのに、目の前の強敵を一瞬で撃破。その魂の力で神龍の逆鱗を見抜いて倒しました。
これは心強い味方を得ました。さぁ!今から3人で協力してランゲージを……

しかしファンはこれを『無限湧きするレベリングスポット』と解釈。脳筋の極み。
このまま無限湧きする強敵を倒しながら最強への道を進もうとするファン。ここでランゲージが進化してフェーズ3になります。
これにより新ルールが追加。
- 2単語連続で選ぶ
となりました。より難易度が上がった死理取り。
ランゲージのターンで『月』と『太陽』を召喚。ルナとサンが現れます。最強の敵を目の前に昂るファンでしたがニコがこれを説得。
これを受けて、これまで『ヤニ吸い』と呼んでいたニコに対してフルネームで呼ぶファン。説得に応じて協力してランゲージを倒す事になりました。
ここでこのセクシーカンフーの使い手はしりとり界での禁じ手を発動。
『自作の技名をしりとりに使う』というチート技を使用します。これにより、以後少なくともファン発信の言葉の数は無限になりました。自分で作るので。脳筋が極まって理に辿り着いた。
しかしそれでもやはりサンとルナは強く、このままでは勝てそうにありません。
魂の理解を深め、戦闘中にも確実に強くなっていくファンでしたが、その魂の攻撃を使用する体力がもうない。完全に回復する事が出来れば、魂の攻撃で敵を撃破してみせると豪語します。
これにイチコが反論。

疑似的に死を経験したイチコから見て、今のままでは勝てる相手ではない。
これに対抗する手段としてイチコの案は。
ニコを不忘にし、1個目の言葉でファンの命と引き換えの魂の扱い方を覚えさせさらに2個目の言葉であらゆる知識を授ける
というもの。『ニコを不忘にし』という事は、そこにイチコの死が必須です。さらにファンの命と引き換えの技ですから、ニコ以外の2人は死ぬという事です。
それをニコがこの戦いの中で復活させるという作戦。
この案に対し意外にもファンはノリノリです。死を経験して魂の感覚をさらなる高みに!!!もう早く殺せよ!!待ちきれないぜ!!!くらいの勢い。すげぇなこいつ。強さに人生全賭け過ぎる。
これの難色を示すニコ。それはそう。目の前で味方を2人失うのは恐ろしい。
しかし。迷うニコに対して、イチコは言いました。
大丈夫。ニコなら出来るよ。科学しかなかった私が初めて好きになったひとだから。

何回読んでも鳥肌立つ
あぁぁぁぁぁぁ!!!いいですね!!!最高ですよ!!!!やはり愛は美しい。
前回のループ時。イチコがどういう状態で亡くなったのか詳細はわかりませんが、おそらくよい状態では無かったでしょう。不眠に苦しみミコを産み亡くなったのだと思います。
そんなイチコの最後の顔を唯一の思い出に、永遠に苦しみの牢獄に捕らわれる事になったニコ。
今回のループにおいてもまたイチコの最後の顔を見る事になったわけですが、その顔は前向きな笑顔です。
自分が信じた最愛の相手に全てを託していける。そこにはなんの迷いもない。
同様に、自身が信じた『最強』のためなら死すら迷わない男も一緒にいますが。
そして……。
2人の命を犠牲に、魂の扱い方。さらにアポカリプスによりあらゆる知識を手に入れたニコ。

ついに不忘になる
愛した女性のその死によって知としての最強に覚醒するニコ。その言葉も思い出も、全てを魂に刻んで。
あぁもうここ何回読んでも泣きそうになるわ。前回の、あのニコの苦しい最後を思い出すと本当に泣ける。
その人生が燃え尽きる最後まで最愛の妻の姿を追い求めた前回のニコ。娘であるミコでも、その胸に空いた穴を埋める事が出来なかった。
しかし今回は違います。必ず復活させてみせる。
さぁ!いよいよここから反撃開始です!!
24巻へ続く。
画像:「アンデッドアンラック」コミックス23巻より引用
おまけ
死理取りの流れを詳しく紹介しておきます。
1ターン目
ランゲージ 日本語『しりとり』→『りゅうせい』
ニコ 日本語語尾選択『りゅうせい』→『イージス』
2ターン目
ニコ 英語追加 英語語尾を選択『Aegis(イージス)』→『Science(科学)』
ランゲージ 英語語尾選択 『Science(科学)』→『Eruption(噴火)』
3ターン目
ランゲージ アイヌ語追加 日本語語尾選択『噴火』→『カムイフム(雷)』
ニコ 英語語尾選択 『Kamuyhum(雷)』→『Maw(風)』
このMawはたぶんアイヌ語。
4ターン目
ニコ フランス語追加 英語語尾選択 『Maw(風)』→『Wall(壁)』
ランゲージ 英語語尾選択 『Wall(壁)』→『Lance of Longinus(ロンギヌスの槍)』
ロンギヌスは人名。磔になったキリストを刺したとされる槍。キリスト教があるのかこの世界にはと思ったり。
5ターン目
ランゲージ 中国語追加 英語語尾選択 『Lance of Longinus(ロンギヌスの槍)』→『Shen long(神龍)』
イチコ 日本語語尾選択 『しんりゅう』→『うみぼうず』
6ターン目
イチコ 英語語尾選択 『Umi bouzu』→『Un fade(不老)』
ランゲージ 英語語尾選択 『Un fade(不老)』→『Evolution(進化)』
7ターン目
ここからランゲージフェーズ3に。一度に使う単語の数が2に増える。
ランゲージ ラテン語追加 ラテン語語尾選択 『Evolutionis(進化)』→『Sol(太陽)』→『Luna(月)』
ニコ ラテン語語尾選択 『Luna(月)』→『Absoluta nulla(絶対零度)』→ファン 日本語語尾選択『東風弾道脚(とうふうだんどうきゃく)』
『Absoluta nulla』はラテン語。東風弾道脚はオリジナル技。反則ギリギリ。
8ターン目
ファン 日本語語尾選択 『東風弾道脚(とうふうだんどうきゃく)』→『久遠真魂波(くおんしんこんは)』→ イチコ 英語語尾選択 『Apocalypse(アポカリプス)』
ランゲージ 英語語尾選択 『Apocalypse(アポカリプス)』→『Excalibur(エクスカリバー)』→日本語語尾選択『バルムンク』
ファンの『KUONSHINKONHA』を英語表記としてのA繋ぎはかなり際どいライン。なんでもありすぎる。
エクスカリバーは説明不要の聖剣。バルムンクはニーベルンゲンの歌に登場する剣。
9ターン目
ランゲージ 英語語尾選択 『Balmung(バルムンク)』→『Gae Bolg(ゲイ・ボルグ)』→『Gungnir(グングニル)』
ニコ 英語?語尾選択 『Gungnir(グングニル)』→『Railgun(電磁砲)』→『Nuclear rocket(原子ロケット)』
ランゲージの厨二感満載のチョイスにはロマンを感じます。
俺としてはゲイ・ボルグと言えば『竜槍ゲイボルグ』です。ロマサガ2。しかしこのゲームにおいては結構怪しい。ゲイ・ボルグは『Gáe Bolg』という名称でアイルランドのお話に登場するようで、そういう意味でこれは何語かという判断が難しい。
同じく『Gungnir(グングニル)』も『古ノルド語』とやらが語源のようです。簡単に調べただけなので間違っていたら申し訳ないです。しかしこれをその語源の言葉とするか『グングニル』という固有名詞にするかでジャッジの分かれるところ。まぁファンのやってる事に比べたらという感じではありますが。
10ターン目
ニコ ウズベク語追加 英語語尾選択 『Nuclear rocket(原子ロケット)』→『Ten good precepts(十善戒)』→ウズベク語語尾選択 『Reanimatsiya(蘇生)』
ランゲージ 日本語語尾選択 『Reanimatsiya(蘇生)』→『生太刀(いくたち)』→『チャンドラハース』
さぁ段々意味がわからなくなってきました。まず十善戒とは?
不殺生(ふせっしょう) 故意に生き物を殺さない。
不偸盗(ふちゅうとう) 与えられていないものを自分のものとしない。
不邪淫(ふじゃいん) 不倫など道徳に外れた関係を持たない。
不妄語(ふもうご) 嘘をつかない。
不綺語(ふきご) 中身の無い言葉を話さない。
不悪口(ふあっく) 乱暴な言葉を使わない。
不両舌(ふりょうぜつ) 他人を仲違いさせるようなことを言わない。
不慳貪(ふけんどん) 激しい欲をいだかない。
不瞋恚(ふしんに) 激しい怒りをいだかない。
不邪見(ふじゃけん) (因果の道理を無視した)誤った見解を持たない。
という事らしいです。wikiから持ってきました。詳しくは自分で調べてみてください(丸投げ)
そして『Ten good precepts(十善戒)』からのウズベク語語尾選択での『Reanimatsiya(蘇生)』がここだけ読んだら全然意味わかりませんが『十善戒』のウズベク語は『O’nta yaxshi amr』らしいのでRが繋がると。いう事で。はい。Microsoftの翻訳を信じろ。
そしてランゲージのターン。
『生太刀』は日本神話に登場する剣。『チャンドラハース』はインド神話に登場するラヴァーナという神の持つ剣。らしいです。ランゲージ厨二すぎる。
11ターン目
ここでランゲージがフェーズ2に戻り、選択単語が1に戻ります。
ランゲージ 英語語尾選択 『Chandrahas(チャンドラハース)』→『Supernova explosion(超新星爆発)』
チャンドラハースはこれで合ってるのか怪しいですがたぶんこれで正解。ちなみにインドの公用語であるヒンディー語では『चन्द्रहास』です。コメントのしようもありません。
というわけで、23巻収録分の死理取りの詳しい?説明でした。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません