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【感想】アンデッドアンラック 17巻 世界王者とボクシング対決した後は戦争に介入!

2024年9月10日

当ブログはその性質上、どうしてもネタバレを含みます。そんなの嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

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あらすじ

不可避(アンアボイダブル)の捕獲に乗り出した風子達は、ボクシングチャンピオン・ボイドを否定能力発現前にリングへ引きずり出した。試合開始と同時にボイドの猛攻撃に曝される風子。圧倒的不利な状況で、ついに不可避が発動し――!?

bookwalker作品紹介より

というお話です。作者は戸塚慶文さんです。

登場人物

出雲風子:『不運』の否定者。神が作ったこのループする世界で、全てを救うために最初で最後のループに挑む。

ボイド=ボルクス:『不可避』の否定者。前回のループではほとんど出番が無かった。今回では結構出番がある。

感想

戦う男達をスカウトしていく!

はい!というわけで、今回紹介するのは『アンデッドアンラック』の17巻です!

前回と同じく、さぁ書こうと思ったらBOOK☆WALKERの不具合で漫画が読めないというトラブルに。しょんぼり。

チャンピオン

1999年1月31日。ボイドをユニオンにスカウトするためにリング上で戦う風子。

現在ボクシングの世界王者で防衛線8連勝中のボイド。文句なく最強でしょう。

そんなボイドに挑むのは体重も軽い女性の風子。

最強のボクサーに独自の流派で挑むという感じは『シューレス・ニンジャボーイ』を思い出すのですが古いでしょうか。風子はシューズ履いてるしボーイでもないけど。

修羅の門好きなんですよね。終盤はちょっとアレだったけど。

かなりの体格差のある世界王者に対してグローブ有りの寸勁で挑む風子。ニコは3日ご飯食べられなくなった恐怖の内臓破壊パンチらしいです。

素手ならもっと痛いのかと思うわけですが、グローブ無しの素手ファイトなら風子に分が悪いですかね。ワンパンで死ぬかもしれないし。

体格も技術も圧倒的に違いすぎる相手に対して、なぜか不運を使おうとしない風子。素のままのポテンシャルでは到底勝つことなど出来ません。

風子だけキックありとかならもうちょい勝負になるんでしょうか。

『どうして不運を使わないのか』とニコに詰められる風子。それはそう。やってる本人はともかく見てる方は気が気じゃないはず。

それに対して風子は。

ボクシング世界王者ボイド=ボルクスにとっては、これが最後のボクシングの試合。この後はボイドの気持ちはどうあれ『不可避』の能力が発動してしまいそこで普通のボクサーとしての人生は終わりを迎えます。

だったら。それがわかっているのなら。その最後の試合くらい悔いの無い最高の試合にしたい。

否定者の気持ちに対して正面から向き合い、それを可能な限り最善で受け止める。その気持ちはとても素晴らしいものですが、それに付き合うメンバーはたまらんなと思わないでもないですね。

自分の命を勘定に入れないタイプのボス。

というわけで、しばらくは素の『格闘家 出雲風子』としての試合が続きます。そこそこいい勝負をしているようにも見えますが、当然本当の本気という意味では話になりません。

押され始める風子でしたがそれでも本気でボイドに向き合います。

今まで出会ったどのチャレンジャーより最高にボクサーだぜ!

自分に対して真剣に向き合ってくれる風子に対して最高の賛辞ですが、ここでついに『不可避』の能力が発動。

『不可避』によってボイドの攻撃を回避する事が出来ずに顔面に直撃を食らう風子。これはダメだ死んでしまう。俺ならたぶんアンパンマンみたいになる。顔が。吹っ飛んで。悲しいのは、ジャムおじがいないので1機しかないところ。

しかし。そんなパンチを食らってなお立ち上がり反撃する風子。

まさかあの顔面直撃から反撃がくると思っていなかったボイドはこれに大喜び。

これね。明らかに体格がでかいボイドに対しての風子のパンチですから、本来効くわけないんですよ。でも、それが凄い効いてるように見えるしちゃんと説得力がある。

この辺素晴らしい漫画力ですよね。現実からすればウソなんですけどそう見えない。ちゃんとボクシングの世界で王者と渡り合ってるように見える。素晴らしい事です。

さて。ここからはこれまでのボクシングとは異なります。というか、ボクシングだけではありません。もうボイドの人生の全てのルールが変わったのです。

不可避。『攻撃の構えをとる事で相手の回避を否定する』という能力らしいです。俺がもし不可避の能力に目覚めたとしても、それに気づかないまま一生を終えてしまいそう感ある。

対する風子の『不運』は、自分に触れた相手に不幸を呼ぶという能力。これは体だけでなくとも髪などでも効果を発揮します。

ボクシングなのでグローブ着用ですから直接拳からの不運付与は無理ですが、その長い髪を振り回しながら髪で細かく不運を重ねていきます。

謎能力を駆使して戦ってくる風子に対して『確かに違う世界だ。もう俺は普通のボクシングは出来ないんだな』と、自分の過去に思いをはせるボイド。

しかし。

それはそれとし、風子の『不運』に対しても徐々に対応し始めるボイド。さすが世界王者。

これまで自分が生きてきたボクシングの世界とはもうこれを最後にお別れに。

でも。まだ、俺がいてもいい世界があるんだな?

これから先はボクシングではないが地球を舞台に様々な化け物たちと戦う日々が始まるのです。

こうして。

風子が不運を溜めていたテープがボイドに張り付いた事で不運が発動。渾身のクロスカウンターで試合は決着です。

風子はなんと立ったまま気絶。試合はボイドの勝ちとなりました。

『試合に勝って勝負に負けた感じだな』と満足気な表情のボイドでしたが、その勝利の余韻も束の間。クエストの終了時間まで余裕が無いらしく即円卓にワープです。

オータム討伐によって追加された第三席に座るボイド。

これにて円卓のメンバーはその席次順に風子、ジーナ、ボイドの3人となりました。前回のループでユニオンに加入するために自分達で処した2人からまず加入しているところに少し考えさせられるものがありますよね。

ニコ、イチコをサポートメンバーとして迎え入れ、さらにジーナが加入したのが1974年。そこから円卓を使ったタイムワープもどきでボイドが加入したのが1999年。

前回のループとは生まれた時期や加入時期も微妙に違うようなので一概には言えませんが、ここだけで25年ほどの開きがあったわけですね。

やはり若さは正義。

そして。ボイドの加入、第三席の追加にくわえてさらに。アーティファクト『リメンバー』の所在も判明しました。

ここでリメンバーの効果についてメンバーのみんなに説明します。

『みんなの魂に眠るかつての全ループの情報を呼び覚ます唯一無二のアーティファクト』であるという事を。

しかしまぁこれ『全ループ』ですからね。風子がメインとして関わったのは前回のループだけっぽい感じでしたから、それ以外の100回分の記憶を一気に思い出して大丈夫なんでしょうか?

最初の方はアホみたいに昔からスタートだったのでそもそも1900年代まで辿り着けなかった可能性もありますが、それでも、風子が詳しく把握していない過去の確執とかあったらどうするんでしょうか。

あと、全否定者なんですかね?円卓関係者だけなんでしょうか?ある日いきなり膨大な量の記憶が蘇ってくる『不均衡』の否定者の人とか『不定』の能力者の人はビックリしちゃうんじゃないですかね。

なんかよくわからんけどサングラスかけた顔のいい男にめちゃくちゃヒドい事言われて腹立った。みたいな記憶が蘇ってくる。次の不変の人なんかジーナが存命だから否定者ですらないのに嫌な記憶が蘇るかもしれない。何されたか知らないけど前回の新不変の人ビリーの事心底恨んでたっぽいし。

そういう色々な確執もあるかもしれないし、前回までは前回まで。今回は今回でみんなそれぞれの人生を歩んできたのだから、自分が関わってきた否定者全員集めて『使ってもいい?』と確認してから使う事にする風子。

その総数25名。誰が誰なのかもうよくわかりませんが。とにかく頑張っていきましょう。

戦場へ

さて。クエストの報酬で教えてもらったアーティファクト『リメンバー』の所在。

東南アジアに存在する『ブロージャ』というその島。現在その島は紛争地帯になっており激戦が繰り広げられていました。

ちなみに、我々が今生きる世界においてこの場所に島は存在しません。架空の島です。

そんな激戦区の紛争地帯の中にあるリメンバー。そしてさらに、どうやらこの島には他にも因縁が存在するようです。

それは、なんとこの島には現在ビリー、テラー、クリードの前回アンダーのメンバーであった3人が軍人として戦っているという事でした。

どうやらこの島でのこの戦争において上記の3人は能力に目覚めたようで、そのキッカケとなる戦争となる場所にリメンバーがある。偶然にしては出来過ぎてる感ありますね。何かしらの神の作為でしょうか。

とにかく。

次の目的はリメンバーを手に入れる事とビリー、テラー、クリードの3名の悲劇を回避しつつ仲間に引き入れる事です。なかなかハードルが高い。

最初から覚悟ガンギマリの風子はともかくとして、ジーナなんかちょっと前までただの一般人でしたからね。それが銃弾飛びかう戦争地帯に介入して、しかも目標の命は奪わず悲劇も回避してさらにスカウトまでしようって言うんですからとんでもない事です。

俺が風子なら衛星から記憶改竄してしまいそう。楽な方に逃げてしまう。

しかし。現状まともに戦える戦力は風子とジーナとボイドの3人でさすがにこれは厳しい。

というわけで。ここで戦力増強タイムです。

まず仲間に入れたのは『不抜』の友才です。

前回のループにおいてアンディの剣の師匠であり『元カノ(みたいなもの)』というポジションだった友才。登場時はすでにそこそこの高齢でしたが今回のループでは若い姿で参戦です。

前回のループでは2020年12月24日時点で結構な高齢でした。今回のこの時点では1999年なので、ここから20年であの感じになるのでしょうか。ちょっと若い気がしますよね。生まれた年が前回より少し遅いのでしょうか。

そして次に迎えたのが『不壊』の否定者。

前回のループでは不壊の否定者は春歌だったのですが、今はその先代の一心がまだ存命であるので不壊はこのおじいちゃんのようです。

お母さんはどうやら不壊にはならない模様。この春歌ちゃんは2歳くらいでしょうか?

そして次に仲間にしたのは『不可視』の否定者であるショーン=ダッツです。

前回のループにおいてオータム戦で透明になり風子の命を狙い、返り討ちにあいその命を落としたショーン。

前回のループで登場したのは2020年でしたから、今回は1999年で見た目的にはそんなに変わらないように見えるのでかなり早く生まれてきている感じですね。

この現象を風子は『みんなが魂で来てくれているんじゃないかと思って』と解釈。

前回においてはただのクズ扱いのショーンでしたが、今回ではユニオンに無くてはならないムードメーカーとして大活躍する事になります。俺ショーン好きなんですよね。

アンデラ界のポップ的なポジションとして頑張ってほしい。

ここでショーンを捕獲した事でユニオンのメンバーもそこそこ充実してきました。

  • 1席 『不運』風子
  • 2席『不変』ジーナ
  • 3席『不可避』ボイド

の3人に加えて、円卓のメンバーではないのが

  • 『不眠』イチコ
  • 『不抜』友才
  • 『不壊』一心
  • 『不可避』ショーン
  • ニコ

となり合計8人です。

このメンバーで紛争地域に向かい、ユニオンの総力戦が始まります!

それから

ここまでで17巻の半分くらいです。

ここからは、いよいよブロージャ紛争に風子達が介入していきます。

さて。

そもそもなぜこの地域でこんな戦争が発生しているのか?という話から。

どうやらここにはリメンバー以外にももう1個アーティファクトが眠っているようです。

『超古代兵器』と言われるその名を『ディスク』というアーティファクト。

前回のループの時はジーナと共に登場した、UFOっぽい見た目のアレです。

超古代兵器と呼ばれていますが、実際のところこの世界を作った神(サン)を倒すために他の神(ルナ)が用意した物なのでしょうから、特に人類がどうとか古代の超科学力がどうとかいう物でもありません。

ただそこにあった。それ以外の何物でもないのですから、世界の謎とか知ったら興ざめですよね。ロマンが無いわ。

エジプトにあるピラミッドが、実は古代の人類が建てた物などではなく神が画面をクリックしてボン!とゲーム感覚で建てた物だったとかならかなりションボリしますよね。

周辺の時価を上げて治安を少しよくする効果。1個限定の記念品的建物。みたいなやつ。砂漠だったのでなんとか人口増やしたくて建てた感じですかね。

さて。

そんなディスクを巡って争う2つの軍があります。

まずはビリーとテラーが所属する『水平の秤隊(ホライゾンバランス)』という名のチーム。誰が名付けたのかわかりませんが厨二感があっていいですね。

そしてそれに敵対するのがクリード率いるチーム。こちらは名前は不明。たぶんどこかの国の正規の軍。

ここではそれぞれが

  • 『不変』ビリー
  • 『不通』テラー
  • 『不減』クリード

という能力に目覚めます。

『不減』がなかなか魅力的な気がしますね。減らない。前回のループではエグイ電力消費量のビーム砲を無制限に撃つなど、かなりのチート能力でした。

ただでさえ銃撃の入り乱れる命がけの戦いの中、次々に発動する否定能力。

まずはテラーが不通に。そして次にクリードが不減に。

それぞれがそれぞれの大切なものを守るための行動が、神によって否定されていく。その運命に振り回されていく。

そんな中。

ついに本格的にユニオンが介入!その悲劇を否定する!!

ボイドのかっこいい肩アーマーっぽい装備。ジーナが持っている昔見た事ある帽子型の武器。いいですね。段々充実していく装備。オーバーテクノロジーという意味ではユニオンもたいがいです。今の段階で宇宙から人の記憶を改竄する能力を持っている。世界征服も余裕。

ここでは、その武装にも目を奪われますが個人的にはこの命がけの状況においてジーナのデカリボンと可愛い三つ編みに注目したい。いいですねこういうの。

激化していく戦い。そんな戦いの中で、ビビってしまう男。

しかし。それを乗り越え覚醒します。

ショーンいいキャラなんで本当に幸せになってほしい。この子といい感じになってほしいという俺の希望はあるのですが、それはおいおい語っていくとしましょう。

そして。

ついに浮上するディスクと、それを賭けたビリーとの戦い。

ディスクを賭けた早撃ち対決。その勝敗やいかに。

18巻へ続く。

画像:「アンデッドアンラック」コミックス17巻より引用

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