【感想】はっちぽっちぱんち 1巻 妄想大好きGカップJKの欲望が爆発する!!(物理)
あらすじ
妄想JKの欲望、リングで爆発!
今、一番クレイジーな女子格闘マンガ
空想の世界で人を壊していた――。
学校では優等生、家では足が悪い母親に尽くす女子高生・黒石希歩。物静かで優しい印象を持たれる彼女は、「人を殴りたい」という衝動をずっと抱えて生きていた。内なる狂気が膨れ上がる中、希歩は巷で話題となっていた通り魔と遭遇する……。
女子格闘技界にJKが革命を巻き起こす――!!(C)Aki Saga・Genki Katsuragi/講談社
bookwalker作品紹介より
というお話です。原作がカツラギゲンキさん、作画が嵯峨あきさんです。
このあらすじを見る前にこの記事のタイトルを考えたのですが、ほぼ同じ事を書いててビックリしました。
登場人物
黒石希歩:妄想大好きゆるふわGカップJK。これまでなんとかギリギリ平穏な日常を過ごしてきたが、とある出会いをキッカケにその内に秘めた欲望を全開にし始める。
レイナ:女子格闘技の凄い人。現在は引退しており、モデルの仕事をしたりジムで選手を育成したりしている。現在の女子格闘技の状況を変えるために必要なものを探している。
感想
暴力のためなら、私なんでもやります!!!!
はい!というわけで、今回紹介するのは『はっちぽっちぱんち』の1巻です!約二か月振りの更新。みなさんお元気でしたでしょうか?
俺は元気です。それにしても暑いですねぇ。
さて、グズグズ前置きしてもしょうがないのでいってみましょう!
夜な夜な妄想するJKの秘密
格闘技
それは日本の空手やタイのムエタイ、ロシアのサンボなどの『人を殺すための技術』がルールを与えらてスポーツへと形を変えたものである。
しかし女子格闘技は、スポーツとしてこの世に生まれた。
という感じで、なにやら格闘技の試合をしているシーンから始まります。最高に素敵な笑顔で「もっと殴りたかったんだぁ」と言うこの少女。彼女は果たして何者か?
という事で、この漫画は女子格闘技の漫画です。
わずか3ページだけ描かれたなにやら大きな舞台での女子格闘技の試合。おそらくこれは未来のシーン。
あくまで個人の感覚なのですが冒頭が未来から描かれた漫画は果たしてその場面まで辿り着けるのか不安になるのですが、俺この漫画大好きなので長く続いて欲しいです。
さて。場面は現代に戻りまして。
REINAという名の女性がモデルの仕事らしき事をしてる場面から物語は始まります。
このREINAという女性は、モデルなどの仕事もするようですが元女子格闘技界の大物のようです。現在は引退しており、選手の育成などをしているようです。
モデルの仕事が終わってすぐに自分のジムへと向かうREINA。そのジムで待っていたのは。
1人の選手がプロの選手をボッコボコにしている光景でした。よく考えたら、リングの上に複数人倒れているって凄い状況ですよね。まだ倒れている人がいるのに次の人と戦ったんだろうか。
さて。この立っている少女は、その名前を『松任谷綺(きら)』といいます。
REINAのジムに所属する彼女は、どうやらアマチュアキックボクシングの世界女王のようで、かなりの実力者。
そんな彼女はなにやら『あのふざけた計画』とやらの撤回を賭けてREINAに勝負を挑みました。
結果、その試合の様子は1コマも描かれる事に無いままに惨敗。
ここは、お互い強キャラなのでその試合の様子は実際にバトルするところまでおあずけ。といったところでしょうか。
仮にもアマチュア世界女王の綺がおそらくまったく歯が立たなかったのであろうREINA。すでに現役引退しているのにとんでもない実力です。
この試合の後に、これからこの作品で描かれていくであろう世界の目標というか、REINAの信念のようなものが語られます。
REINAの引退以降も女子格闘技のレベルは上がり続けています。と語る綺に対して
確かに女子格闘技は格段にレベルアップした。だがその結果、女子格闘技は劣化格闘技になったんだ。
と返すREINA。
アマチュア世界女王の綺を圧倒する実力のあるREINAですら、男子とやれば歯が立たない。プロレスのようなショーにもなれない。中途半端なんだ女子格は。
そう語るREINAに、あなたのような美しく強い選手になって必ず女子格を盛り上げてみせます!と熱弁する綺でしたが、それもREINAは一蹴。
そんなスター選手が1人いただけでは何も変わらない。奇しくもそれを証明したのは私だ。女子の興行では小箱でも席が埋まらず、男子の前座を務めればヤジが飛び、世界王者がバイトで生計を立てるほど金にならない。
そんな女子格闘技を変えるのはハイレベルな試合でも強い選手でもない。
大衆を巻き込む熱だ。
そして、それを生み出すのは……。
と語ったところでジムでのシーンは終わります。
俺格闘技ってのはテレビではほとんど見ません。男子女子共に漫画の中の世界でくらいしか知りませんが、女子格闘技っていうのはそんなに興行的に厳しい世界なのでしょうか。
特に狙ったというわけではないのですが、丁度これを書いている今現在はパリ五輪の女子ボクシングで少し話題になる出来事がありました。
医学的な事はよくわかりませんのであまり断定的な事は言えないのですが、男女での殴り合いがいかに危険か。そこにどれほどの実力差があるのか。というのが話題になりました。
確かに、格闘技に求めるものは『華やかさ』という類のものではないでしょうから、その迫力や豪快さからして男子と女子では大きな違いがあるのでしょう。
まったく格闘技などやった経験の無い俺であっても、同じく素人の女性を本気で殴りにかかったらどうなるかなど考えるまでもありません。ましてそれがプロとプロなどの高レベルな戦いになればなおさら。
そんな男女のどうしようもないレベルの違いを『劣化格闘技』と表現し、その現状をなんとか打破したいと考えるREINA。
そんな彼女の思惑からこの物語は始まっていくのです。
主人公登場
さて。場面は切り替わり舞台はどこかの学校になりました。ここで登場するのは我らが主人公。
彼女の名前は『黒石希歩』です。彼女は柔道部に所属していますが、試合には出た事がありません。
彼女の部での役割は、選手のマッサージなどのマネージャー的なポジション。
友達であり柔道部の主将であるアキちゃんに、もう来年で終わりなんだからせっかくだから試合に出てみれば?と言われますがそれを断ります。
試合とか苦手だし迷惑かけるよ。それに……。
『アタシの練習についてくるマネージャーなんてどこにもいねぇぞ?』と言われているように、決して運動神経が鈍いとかいうわけではないようです。むしろどちらかと言えば優秀なんですかね。
こうして鍛えられた基礎が彼女の妄想を支える土台になっていくのだと思いますがそれはまだ後ほどの話。
見た目癒し系のゆるふわ女子ですから、試合とか苦手というのもわからないでもないです。しかし。『それに……』とは何か。彼女にはなにやら特別な事情があるようで。
ここでの放課後ゆるふわタイムの中で、どうやら最近森林公園という場所でレイプ魔が出るらしいという噂を聞きます。
希歩はGカップのJKですから狙われないように気を付けないといけませんね。
さて。
ここで、ちょっと自己紹介などを挟みます。
成績は中の上。友達もたくさんいるし、女子高だから恋とかはまだよくわからないけど学校はとっても楽しい。
なるほど。メタい言い方ですが『どこにでもいるよくある女子高生像』という感じです。こんな内向的な彼女が、ある日ちょっと荒れた感じのヤンキー女子にギターを教わりバンド活動にハマるとか、そういうのをよく見るような気がします。
そんな彼女ですが、少し他の人とは違った部分がありました。
それは、たまに……。いや。最近は頻繁に。
人間をぶん殴る妄想をしてしまうのです。
さぁ!!始まりました!!ここからが本題です!!!!!
なぁにがゆるふわJKだ!!そんな漫画世の中に山ほどあるんだよ!!(暴言)
俺がこの漫画に強く惹かれ、この漫画を紹介したい!と思ったのは彼女の中に秘められた狂気に魅入られたからです。
俺はこのブログ内で他にもガラスの仮面の感想なども書いているのですが、俺は内面に宿した黒い狂気の炎みたいなのが大好きなんですよ。
自分が好きな事をするためなら倫理観を犠牲にしてもかまわない。そういう生き様に惹かれるんです。
さて。
妄想の中で、柔道部の友人のノドに一撃正拳をぶち込みさらに振り返り様にアキちゃんの首元に手刀を入れてからの顔面を数発殴打する妄想をしながらの下校タイム。
いいですね!!頭おかしいですね!!(褒め言葉)
この後の、アキちゃんの顔面を殴打した時の恍惚の表情も最高なのでその辺はぜひ買って読んでいただきたい。
なんか隣ではアキちゃんがどっかの組の女子がどっかの男子とホテルに入ったのを見た人がいるとかどうとか言ってましたが、そんな事はどうでもいいのです。1mmも興味無い。
そんな事よりも、彼女は内に宿る破壊衝動を抑える(育てる)のに必死なのです。
最近頻繁にボーっとしている希歩に、なんか悩みがあったら相談してよ。と優しく手を差し伸べるアキちゃん。
『柔道部のみんなを暴力で半殺しにしたいの』なんて相談出来るわけないだろ。
ついに抑えきれなくなる衝動
さて場面は変わり。希歩の家。
どうやら希歩の母は足が悪いようで、そんな母の足をマッサージしてあげていました。
「希歩は試合に出たりはしてないんだろ?」
「人が少ないから練習に付き合ってるだけで試合はしないよ」
というような会話があり、希歩に揉んでもらうようになってから足の具合がよくなったと。希歩の手は人を癒せる優しい手だから、この手で人を傷つけるのはもったいないよ。と母に言われる希歩。
しかし。
そんなやりとりをする希歩の内心は違いました。
優しいって言葉が苦手。なぜなら。
スマホでなにやら動画を見ている希歩。喧嘩のようなシーンを見ている姿が描かれます。
その殴り合いのシーンを見て。
『こんなんじゃ死なないよ』
JKが主役の漫画ではほぼ登場しないであろうタイプのダメ出しです。
動画のシーンがどういうシーンかわかりませんが、たぶんお互いあいつを殺してやろうという心構えでは殴り合ってないような気がするんですが、それはともかく。
心の奥底に真っ黒な『ぶっ殺の炎』を宿した希歩にはこれが生ぬるいファイトにしか見えません。
動画を見ながら妄想の中に入る希歩。
まずは相手の男に金的。
そこからさらに、倒れた相手の後頭部を……。
まるで『憧れの部活の先輩に頭ポンポンされた』みたいな顔でニヤニヤしていますが、その脳内では相手の男のセリフは『ごあぁぁぁ!!』です。
この前のシーンで右のキックで金的を入れてまして、おそらくそこから前かがみになった相手にヒザを入れるというシーンなのですが、俺格闘技は漫画の知識だけで全然くわしくないのですがここでのポイントは『右手で相手の頭を持って回転させている』という部分ではないでしょうか。
普通に前かがみになった相手の後頭部に自然にヒザを入れるのは無理でしょうから、右手でわざわざ回転させて後頭部にヒザを入れている。というシーンなんだと思います。
殺す気か(そう)
いつからだろう。こういう空想するようになったの。
母子家庭で1人っ子だから空想が一番の友達だったけど、子供の頃はもっと怪人とか怪獣を倒す空想だったと思う。
いつからか倒す相手が人間になって。どんどん過激に、どんどんリアルになった。
足の悪いお母さんのために。部活を頑張る友達のために。柔道整復師を目指す将来のために。
人体の構造を学べば学ぶほどに。
空想の世界では人を壊していた。
俺ね。このブログ内で書いた事があるかどうかわかりませんが『顔の良い女が悪い顔をする』のが性癖なんですよ。もうこのシーンが刺さりまくるわけです。
今後この漫画の中には、俺の大好きなその『顔の良い女が悪い顔をする』というシーンが何回も出てくるのですが、その度に俺得。俺大歓喜。この狂気を決して緩める事なくこのままの姿勢を貫いてほしい。
こうして、どうしようもない獣をその内に飼いながら日々の妄想で我慢していた希歩でしたが、今日ついにその我慢が限界にきます。
『病気なのかな……』と思い悩む希歩でしたが、ふと柔道部のみんなとの会話を思い出します。
『投げようが殴ろうが正当防衛だよ正当防衛。罪にはならんて』
最近出たらしい森林公園のレイプ魔。もしそれに襲われたら?という会話の中でのその一言。
そう。それが正当防衛であれば。実際に相手を殴っても投げても罪にはならないのです。
合法的に相手を殴る事が出来る。暴力をふるっても許される。
希歩の中で育ってきた獣を抑えるのはもう限界だったようです。正当防衛。その免罪符を手に入れるという甘い誘惑。それさえ手に入れれば、妄想で育ててきたこの想いを果たせる。
希歩は1人、夜中の森林公園に向かいました。
深夜の人気の無い公園。GカップJK。1人での散歩。
まさかこのシチュエーションでJK側が加害者になろうとしているとは。いや、正当防衛なのであくまで被害者なんですけどね?
そんなわけで、森林公園の名にふさわしい森林の中で正当防衛からのレイプ魔狩りを試みる希歩。クレイジーすぎる。
しばらく待ってはみたものの、どうやらレイプ魔は現れません。これにはさすがに冷静になったのか『何やってんだろわたし』となり、帰ろうとします。
しかし……。なんとそこに!!例のレイプ魔が!!!!
今夜の犠牲者です!!(レイプ魔が)
暗闇の木陰から姿を現し、目が合ったと同時に急速に距離を詰めてくるレイプ魔。おもむろに希歩の胸倉を掴み顔面に一発!
暗闇で謎の男に出合い頭顔面に一発貰った形となります。普通のJKならもうここで戦意喪失。恐怖に震えるしかありません。
レイプ魔も『声出すな。大人しくすればすぐ終わる』と脅します。
しかし。今回ばかりは相手が悪かった。いや、レイプ魔とか人間のクズなので相手が悪いとかそういう事ではないんですけど。
顔面を殴られ、上着をめくられその下着にも手を出そうとしている男に対してこの一言です。
正当防衛だ……
ついに手に入れた!!合法的に人間を壊せるその免罪符を!!!!これさえあれば!!これさえあれば!!!!
最高にキラキラした目で最高の笑顔で、とんでもなく物騒なセリフを呟く少女。
そしてここから怒涛の暴力が始まります。
まず反撃に顔面に正拳を一撃。
相手がひるんだスキに足を上げマウントから抜け出し、襟首をつかみ相手を倒したあとは今度は自分が馬乗りになります。
ついにねんがんのノドに正拳突きをいれたぞ!!!
その返り血を顔に浴び、思わず笑みがこぼれる希歩。こえぇよこの子。
そしてさらにここから追撃の顔面パンチをお見舞いしてやろうとしますが……。
そこで見知らぬ女性に止められます。
「それ以上はやめとけよ」と止められての返答が「わ…わたし先に殴られました」となるのはどう考えてもおかしい。
それは言外に『だからもっと殴らせてください』と言っているようなものなので。クレイジーJK。
この状況には止めに入った女性も困惑。実はこの女性の正体は冒頭に登場したREINAなのですが、止めに入ったREINAのおかげで助けられたレイプ魔が、改めて距離を取った2人に対してナイフを出します。
『それを出されたらこっちも手加減出来なくなる』と構えるREINAでしたが、その時なぜかREINAに悪寒が走ります。
まさかこのオッサン、ただのレイプ魔じゃないのか……!?
しかし。その悪寒の正体はレイプ魔が原因ではありませんでした。
構えたREINAの横をすり抜け走る影。
刃物を持ったレイプ魔に、怯む事なく向かっていきなお暴力をふるおうとする希歩。
あぁぁあああぁ!!いいですねぇこの顔!!!!しかも満月をバックに背負ってのこの構図。最高じゃないですか!!!!!!
めちゃくちゃカッコいい悪い顔。俺大歓喜。鳥肌ものですよマジで。
真夜中の公園。初めて出会った刃物を持った犯罪者のオッサン相手に、初めての喧嘩で怯む事なく向かっていく。
ナイフで刺されたとしても相手を壊したい。そこに暴力をふるいたい。
狂気です。いいですね。最高です。
そしてこの次のページ。ここに、俺がこの漫画を知ったキッカケがあります。
一時期めちゃくちゃTwitterで見たコマです。
このコマだけ見て、この狂気の表情とセリフを見て『なんだこの漫画どうなってんだ』と興味を持ったのがこの漫画を読んだキッカケです。
そして、俺の直観は間違っていなかった。俺のツボに刺さりまくる漫画であった。
ナイフを持った謎のオッサンに対して『この人は殴ってもいいんだ!』と目を輝かせて襲い掛かる少女。
しかし。
当然格闘技の経験なども無い平凡な少女なので、ナイフを持ったオッサン相手には分が悪い。危うく振ったナイフが当たりそうになるもそこをREINAに助けられ最後はREINAの正拳突き(寸止め)でビビったオッサンは逃走。すでに通報済みのようなのでお縄になるでしょうがとにかくこの場は収まりました。
さて。ここでREIANから希歩に当然の質問が。
「なんで殴りかかった?刃物持ってんだぞ?」
それに対する返答がこちら。
なんかまるで宝物でも見つけたかのような顔で語るセリフではない。
とにもかくにも相手を、人間を殴りたい。暴力をふるいたい。その為に、それを合法化する為に免罪符が欲しい。その為の『正当防衛』です。法の抜け穴。
しかも、ここでの『正当防衛』は第二形態みたいなもんですよ。最初の『正当防衛』は相手がまず先に殴ってきたからやり返した。という、比較的程度の軽い?正当防衛でしたが、この時のは違う。
相手はナイフを持っていたから。これは、もう暗に『殺しても大丈夫』くらいに強い言葉です。流石に殺そうとはしない……と、思うんですが、最初の時の正当防衛よりは過激な事をしても許されるはずです。
なんなら骨の何本か折ったとしても、被害者がJKである事を考えればかなり法は寛大であるでしょう。
ってか実際かなり危ない状況ですからね。ナイフ持ったオッサンに夜の公園で襲われてるわけですから、冗談抜きで死んでもおかしくないわけで。
そんなクレイジーJKをREINAは『人の皮をかぶった獣』と表現しました。
特に食べるわけでもなくただ相手を破壊したいがために自分の命まで囮にするような獣はいないと思うので、獣より一段階上だと思いますけどね。生活のために仕方なしに殺し合いしてる野生とはまた別のカテゴリ。
そんな限界ギリギリのネジの外れた生活をしているJKに『いつもこんなことしてんのか?』とREINA。
俺の記憶の中では愚地独歩と渋川先生がたしかこんな事してたような気がします。
独歩も渋川も『こんな事してちゃいつか捕まっちまうよ』とか言ってた気がする。あと、いつか殺してしまうって言ってた気がする。
その問いに対して『初めてです……。人……。殴ったの』と答える希歩。
嬉し恥ずかし初体験みたいなノリで言ってますけど、そんな可愛い話じゃないですからね。ナイフ持ったオッサンにマウント取って、止められなかったらもしかしたら死ぬまで顔面殴り続けてた可能性まであるからね。
さらにREINAに『気持ちよかったか?』と聞かれてドキっとする希歩。いいですね。イカれてますね。
私、変なんです。頭の中に人を殴ったり蹴ったりするイメージばっかり流れてきて、いつもその中で友達とか先生とか知らない人を殴ってて……。
わたし……それで……。病気……病気なんです……。
それはそう(真顔)
しかし。
そんな、希歩の中に住む狂った獣を『才能』と呼ぶ世界があるとREINAに言われます。
この世で唯一暴力が許される場所。
こうして、希歩は格闘技の世界へと足を踏み入れていくのでした。
ジムへ
REINAから教えられた住所の場所へ行ってみると、そこにはジムがありました。
REINAがここへ希歩を呼んだ理由。
それは、女子格闘技を変えるため。
あらゆる格闘技の中で女子格闘技だけは男の模倣を起源に持つ。殺し合いをルーツに持たないスポーツから生まれたスポーツ。女子格闘技が退屈と言われる所以だ。
そんな退屈なスポーツを変えるために必要なのは、強さでもスター選手でもない。
女の狂気だ。
REINAは、希歩をこの女子格闘技界に投入する事でこれまでスポーツであった女子格闘を『殺し合い』に変えるのが目的のようでした。いいですね狂気。俺本当にこういうの大好きなんですよね。
さて。
ここから少し場面は変わり。
全裸変態社長とREINAとの会話が始まります。この社長そこそこのお年のダンディで有能な人っぽいのですがなぜか全裸です。
オッサンの全裸なんか見たくないと思うので画像は無しですが、見たい方はぜひ買って読んでほしい。めっちゃダンディのイケオジなので。
でも、なんかREINAが現役の時はパンツを履いていられないほと滾ってたりしたらしい。ガチの変態。でも今ではすっかり息子も落ち着いて、これでは嫁と愛人を満足させられないらしい。マジ変態。
頭のおかしい全裸社長の手により、2年後の大晦日。場所は東京ドームで優勝賞金1億円の格闘技大会が開かれる事になりました。
そして場面はジムに戻り。
『ここが唯一暴力が許される場所だ』とREINAに紹介され、さらに『殴っていい相手』として現在ジムに所属している人を紹介されました。
彼女の名前は『八鋤(やすき)レミ』です。キックボクシングの使い手。3年連続関東大会準優勝の実力。凄いとは思いますよ。
そして、そんな彼女がなんと希歩の初めての試合の相手となりました。
彼女はREINAの事を尊敬しており、そんなREINAがちょっと贔屓してる感じの希歩の事が許せない。今まで自分がどれだけREINA様に憧れて努力してきたと思ってっ……!!
という事で、舐めた素人に痛い目見せてやるために殺意もマシマシで挑みます初試合。
コーナーで準備を整えているレミ。
そんなレミを背後から不意打ちする希歩。
いいですね!!!!この表情も素晴らしい!!!!人を殴れる事が嬉しすぎてたまらない狂気を宿したその瞳と笑顔。最高ですね。
希歩はそもそもルールを知らず、ゴングというものを知らなかったので不意打ちとなったわけですが、記念すべき初戦からこの顔で後ろから顔面狙って不意打ちとか、主人公の少女のする事じゃねぇよ。
ついに『唯一暴力が許される世界』の中に入り、これで相手を殴りたい放題になったわけですが殺意と狂気は胸にあっても希歩は格闘技素人。実践経験はオッサンをボコったくらいで、あとは妄想の産物でしかありません。
一方のレミは関東大会3連続準優勝の実力。希歩の素人大振りパンチが当たるわけもなく。
空振っては殴られ。空振っては殴られ。空振っては殴られ……。
希歩の攻撃は1回も当たらず、逆に一方的に殴られ続けます。
鼻を殴られれば鼻血と涙が出ます。普通の素人ならそこで戦意喪失するのですが……。
殴られても殴られても、殴られても殴られても。希歩はレミに立ち向かい続けます。
この状況においてなお笑みが出る理由はただ1つ。
私も相手を殴りたい
避けようとも防ごうともしないディフェンスに、大振りするだけのパンチ。まったく当たる様子がありませんが、それでも本人は大喜び。
あぁ……。凄い……!空想の世界じゃないのに正当防衛じゃないのにここは殴ってもいい場所この人は殴ってもいい人……!!
女子がどれだけ腕を上げても強さでは男子の足元にも及ばない。
そんな女子格闘技に必要なもの。それは大衆を巻き込む熱。
純粋に戦いを求め殴り合う女が持つもの。
女子格闘技に必要なのは、女子格闘技を壊す……。
ホラー漫画かな?
いい感じに左右対称っぽい顔がより恐怖を引きたてますね。
ちょっと思い出していただきたいのですが表紙がこれですからね。
このゆるふわ表紙の中身がこんな怖い漫画だなんて思わないじゃない?
それから
ここまでで1巻の半分くらいです。ここからは希歩VSレミの試合の様子が描かれていきます。
ついに合法的に相手を殴れる場所に来たのはいいものの、どうにもこうにも当たらない。内に眠る獣は、どうしようもなく暴力を欲しているのに想いを遂げられない。
なんとかして攻撃を当てたい希歩は、レミの動きを観察します。
どうしたら相手を殴る事が出来るのか。その瞬間。タイミングを。
急に攻撃してこなくなり、ただひたすらサンドバック状態の希歩を攻撃するのをためらうレミ。
しかし、ガードを下げて突進してきた希歩に逆上しついにレミの必殺の一撃が希歩に当たります。
これでついに希歩も倒れるか……!?
と思われましたが。
なんだ!?こんな体制から打てるパンチなんて……!!!
ホントはねアキちゃん。殴りたくて仕方なかったんだ。組み合う時も、技を受けてる時も。
殴りたくて仕方なかったんだよ
ここにきてついに!!希歩の中に眠る獣が解放される!!!!!
果たして2人の試合の結果は!!!!!
という感じで、2人の試合も終わりここからは変態社長が言っていた1億円のトーナメントと、このジムに所属する他の人達の紹介などがあります。
RMAWS(レディース・マーシャルアーツ・ワールドシリーズ)と名付けられたその大会。優勝賞金1億円と、さらにそのトーナメントの出場選手として立ち技格闘技主要4団体の王者を招待するそうです。
どうやら事実上の世界最強決定戦と言ってもいいくらいの事らしく、そんなとんでもない大会の出場者として、今このジムに集められている選手の中から1人選ばれる。と。
彼女達は『REINACHILDREN(レイナチルドレン)』と名付けられました。RMAWSの最初のレディースの頭文字がRなのもそこ由来のようです。
この中で、果たして希歩は勝ち残っていけるのか!!
2巻へ続く
画像:「はっちぽっちぱんち」コミックス1巻より引用
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