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【感想】ガラスの仮面 5巻 道具や衣装を破壊され、マヤが選んだ手段とは

当ブログはその性質上、どうしてもネタバレを含みます。そんなの嫌だ!という方は十分に注意して読んでください。

 

あらすじ

罠にかかった劇団つきかげは?ただ一人、開演前の舞台に立ち尽くすマヤの決断とは…?またもやマヤの演劇への道に大きな壁が立ちはだかる。劇団つきかげが存続の危機に。 bookwalker作品紹介より

というお話です。作者は美内すずえさんです。

登場人物

北島マヤ:全日本演劇コンクールにて、小野寺の陰謀によりピンチに陥ってしまうが、それをとんでもない方法で乗り越えようとする。舞台上でのメンタルの強さが凄い。

感想

約60ページに及ぶマヤの一人芝居は圧巻です

はい!というわけで今回紹介するのは『ガラスの仮面』の5巻です。

4巻の終盤で小野寺の陰謀でセットやら衣装やらを破壊されてしまった劇団つきかげ。今日の午後には舞台が始まってしまうのに、一体どうなってしまうのか!

という流れで進んでいきますこの5巻。

今電子書籍で40巻まで読んだんですけど、いやもうほんとこの漫画面白いですよ。読んだ事無い人はぜひ読んでほしい。なんというか、熱量が凄いんですよね。

今ここで色々思いを書いてしまうとこれからまだ40巻以上あるのに書く事無くなっても困るのであまり書きませんが。

では、5巻を紹介していきましょう。

小野寺の陰謀

小道具や大道具、衣装等もボロボロに破壊されてしまった劇団つきかげ。

劇団員が愕然とする中、マヤは壊れた物を少しでも修復しようとします。それを見て、全員で道具の修復作業にあたる劇団つきかげ。

さらに、劇団一角獣のメンバーも手伝ってくれる事になりました。

そしてさらにいいニュースが。大道具や衣装を貸してくれるところも見つかりました。

『ここから車で1時間』という、もう嫌な予感ビンビンのフラグを立てながらも、とにかく一同は道具を貸してくれるという高校に向かう事に。

一方衣装の損傷が比較的少なかったマヤは会場に残って小道具の修理にあたる事になりました。

計算上は劇の開演に間に合うはずです。間に合うはずですが・・・。

道具を借りに行ったチームは、無事目的の高校に辿り着き道具を借りる事が出来ました。

しかし、その帰り道。車を運転していた『小野寺にそそのかされて劇団つきかげを裏切った団員』達の陰謀により車のエンジンが破壊され、さらに壊した奴らの自作自演の修理によりいつまでもエンジンが直らず車が出発できない。

パニックになる会場側。このままでは演じる事もしないままに棄権になってしまいます。

外の天気は大雨。なのに、外で団員を待ちたいというマヤ。それをかばう速水。

いよいよ開演10分前に。もうこれは棄権しかないのでは・・・。というところに、一応少しだけでも直した道具を持って劇団一角獣のメンバーが登場。

しかし、最低限の道具は揃っても団員がいなければ劇など不可能。

完全に詰んだかに見えたこの状況でマヤが下した決断とは。

1人しかいないのに、舞台に出ると言い出したマヤ。なんと、マヤが選んだのは『1人芝居を演じる』という方法でした。

ここから、約60ページほどに渡ってマヤが1人芝居を演じます。これが本当に凄い。一応の筋は事前にあったものの、アドリブでセリフや演出を変更し、劇中に本来いるはずの他の人を全て登場させずに演じていきます。

実際には裏方として何人か一角獣のメンバーが効果音などを手伝ったりもしますが、舞台上で演じるのはマヤ1人のみ。

ここでマヤが演じる『ジーナと5つの青いつぼ』の内容をざっくりですが説明。

ジーナと5つの青いつぼ

マヤが演じる少女ジーナの家に、何かに追われた旅人がやってきます。その旅人より渡された『青いツボ』が、これから巻き起こる様々なトラブルの種になっていきます。

ジーナは青いツボの中身が何か知りませんが、ジーナの元に青いツボを探している人達がやってきます。全部で4組。

  • 和平の証の王家の紋章が入った青いツボ
  • 人を殺して奪い取った宝石が入った青いツボ
  • 毒蛇が入った青いツボ
  • 王女様に頼まれて魔女が作ったホレ薬が入った青いツボ

をそれぞれ探しにやってきます。中身を知らないジーナは自分が預かったツボがどれなのかわからない。なので、ツボを探しにやってくる人達をあの手この手でごまかし続けるのですが・・・。

というお話。いっぱい登場人物がいるんですが、それらを一切舞台上に登場させないまま劇がどんどん進んでいきます。

この辺は切り取って説明するのではなく一気に流れを読んでほしいのでぜひ読んでみてください。

ちょっとメタ的な考えになりますが、1人で演じ切ったマヤも凄いですが1人でも演じれるような筋書きにした美内すずえさんも凄いですよね。

あくまで『大勢で演じる事が前提である』という話を1人芝居でも演じられるような筋書きにするので。

果たしてツボの中身はなんだったんでしょう?

演じ終わって

『いつ他の人物が登場するのか』とハラハラしながら見ていた観客でしたが、ついにマヤ以外一切誰も登場しないままに劇は終了。

その圧巻の演技力を前に会場は拍手喝采。

結果としても、一般部門の投票で劇団オンディーヌが演じた『灰の城』は5位。劇団つきかげはなんと1位を獲得!

これはもう審査員達による審査部門でも1位、まぁ悪くても3位入賞は確実だろうと楽観的になるつきかげのメンバーでしたが、それを渋い顔で見る月影先生。

まぁ一応言っておくと、劇団つきかげがピンチになってるのはそもそも先生のスキャンダルが原因なんですからね。そこのとこ本当にちゃんとしてくださいよ。

この手の前振りがあるのにちゃんと優勝しました!などという事があろうはずもなく、審査結果に対して小野寺が文句をつけます。

ここで小野寺が延々とごちゃごちゃ屁理屈を並べます。簡単に言うと『予定と全然違う。こんな劇は邪道だ認めない』という感じ。お前が悪いんじゃろがい!!と読者的には思うわけですが、裏で何があったかなど審査員は知りません。

改めて審査のやり直しになりました。

その結果。劇団つきかげは審査対象から外され選外。1位は劇団オンディーヌとなりました。

これにより、事前の約束であった『全日本演劇コンクールでの入賞』は果たせず、資金の援助を打ち切られる事になり、劇団つきかげは解散。という事に。

しかし。こんな形での1位に納得いかない様子の亜弓。次こそは負けない。と決意を新たにします。

この亜弓の正統派ライバル感がめちゃくちゃかっこいいんですよ。凄い高潔な精神を持ったライバルというか。これからも長く続いていく因縁になっていきます。

そして、結果こそ敗北でしたが、全日本演劇コンクールの舞台で1人芝居で一般投票1位を取ったという伝説が、これからマヤを支えていく事になります。

潰れたつきかげ

大会で負けた事がこの劇団を失う事につながるとわかっているのに、なぜかしら悲しみも腹立ちもおこらない・・・。

とかいう回想にふける月影先生。何度でも言うけどそうなった原因の一部はあなたのせいなんですよ。

1週間後には劇団つきかげのあった場所を追い出されるわけですが、そこを追い出されても演劇がしたい。もっと続けたい!という団員の熱心な想いにより、場所を移転して活動は続行する事になりました。

それから

ここまでで5巻の半分くらいです。心機一転ボロアパート暮らしになった劇団員。本拠地がアパートなので練習など出来ないわけですが、なんとか練習場所もゲット。

しかし、なんせ活動資金がありませんから団員達はアルバイトなどに忙しくてまともに演劇の練習もできない。

演劇中毒のマヤは、段々演劇成分が切れてきて、なんとか演劇が出来ないものかと考えます。

そこで目にしたオーディションの告知。そうだどうせなら演劇しながらお金稼げばいいんじゃない!

というわけでオーディションに応募したりで5巻は終了!

 

いやしかしほんとこの漫画面白いですよ。もう数十年前の漫画と思えないくらい。まぁ昔の漫画が面白くないというわけではないですが。

ここまでに限らずこれから先もなんですが、ちゃんと『演じている劇』に内容があるんですよね。ここが凄い好きなんです。

劇を演じる事によって色々な人の人生を生きられるのが嬉しい。というのがマヤの喜びの大きな部分なんですが、劇にちゃんと内容がある事でそこに説得力が生まれる。

演じている間は、北島マヤではなくその劇の登場人物そのものになる。そして、その劇の内容がちゃんとわかる。これ凄い大切。

その代わり、字の量が凄い多いんですけどね。この巻はそうでもないんですけど、びっしり文字だらけの話とかも登場します。

海外が舞台の歴史物とかを演じる事になるとどうしても説明が多くなりますよ。人物名も聞きなれないとややこしいし。

なので、劇の内容がしっかりわかる事と引き換えに、テンポが重くなる感じはあります。でも、どうせじっくり単行本読もうって覚悟で読んでるわけで、そんなに気になりません。

ただ、俺は気にならないというだけで、ダメな人にはダメだと思います。でも、その辺差し引いてでもぜひ読んでいただきたい。なぜこの作品が40年以上も愛され続けているのか、ぜひ読んで感じていただきたいです。

6巻へ続く。

画像:「ガラスの仮面」コミックス5巻より引用

 

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